ある程度Webの知識をお持ちであれば、「ブログ」と聞くとWordPressが思い浮かぶという方も多いのではないでしょうか。
WordPressは、いわゆるCMS(コンテンツマネジメントシステム、Contents Management System)の一種です。
独自でサーバーをレンタルし、独自ドメインをサーバーに向け、WordPressなどのCMSを構築することで、完全に独立したブログを立ち上げることができます。
その際、既成テンプレートを使えばデザイン等の大した手間もかからず、自由度の高いブログを開設することが可能です。
はい。ぼくも昔はこんな風に思ってました。
「サーバーをレンタル」「独自ドメインを向ける」「CMSを構築」「テンプレート」とか意味不明・・・という方も多いのではないでしょうか。
今回は
- レンタルサーバー
- 独自ドメイン
- CMS(WordPressなど)
の組み合わせでブログを運営するメリット・デメリットをまとめてみました。
おすすめのレンタルサーバーもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
無料ブログのデメリットを解消! 自由度の高いブログが手に入る
ブログを始めるには大きく分けて2つの方法があります。
- 無料ブログサービスを使う
- サーバーを借りて、それをブログ化する(CMSを導入する)
これは以下の記事でもお伝えしたとおりです。
-
無料ブログのメリットデメリット おすすめサービスを比較してみた
続きを見る
レンタルサーバー・(独自)ドメイン・CMSを使うことで、とても自由度の高いブログが手に入ります。
この方法では、無料ブログのデメリットである
- 収益化における問題点
- 自由度の低さ
- SEO上の不利
- サービス停止リスク
のすべてをほぼ解消できます。
レンタルサーバーとWordPressでブログを立ち上げるって、どういうこと?
「サーバー」「(独自)ドメイン」「CMS」などなど、、
小難しい言葉が並んでしまいました。
これだけで嫌になってしまうという方も多いですよね。
と感じる方もいますよね。
ここで、簡単にこれらの言葉の説明と、どのようにブログを立ち上げるのかのイメージを解説したいと思います。
(あくまでイメージです)
「サーバー」は所有者が自由にできる土地のこと
【サーバー=土地】です。
土地同士は道でつながっていて、自由に行き来ができます。このとき、
【道=インターネット】
ですね。
土地には、所有者が自由に建物をつくることができます。
【建物=ブログ、Webサイトなど】
だと考えて良いでしょう。
無料ブログの場合、その無料ブログサービスをやっている会社が、すごく大きな土地(=サーバー)を持っていて、そこにタワーマンション(=無料ブログ)をつくっています。
「無料ブログをつかう」というのはそのタワーマンションの一室を借りる感じです。
一方「レンタルサーバーをつかう」というのは土地ごと借りる状態です。
「(独自)ドメイン」は土地への行き方を示した地図(のようなもの)
土地があっても、場所が分からなければ、そこにある建物を訪れることはできないですよね。
そこで役立つのが
【特定の場所と行き方を指し示す地図=(独自)ドメイン】
だとお考えください。
何でもござれ!一家に1人、「CMS」は完璧なる執事さん
サーバーが土地、
ブログが一軒家、
独自ドメインが地図、
だとすると、CMSはなんでも屋の執事さんといったところでしょうか。
なんとこの執事さん、家を建てることもできるんですね。
皆さま、土地(=サーバー)を借りたところで、自分で家を建てられますか?
TOKIOとかならできるんだと思いますが、ぼくは今のところTOKIOじゃないのでできません。
TOKIO以外は、執事さんに頼んで家を建ててもらうのがいいと思います。
また、皆さまはブログをつくろうとしているわけですので、おそらく何かしらの記事をかくことになりますよね(金田一もびっくりの名推理です)。
さしずめ、皆さまが書く記事は1冊の本といったところでしょうか。
ただしこの本、1冊書き上げるためには
- 紙をつくる
- 書く
- 製本する
をすべて自分でやらなくてはいけません。不便な世の中です。
しかも、一軒家にはまだ家具が入っていません。
本を書いてそのへんに放置していては、すぐにどこに何があるかわからなくなってしまいます。
本棚が必要です。
- 家を建てる
- 本棚をつくる
- 紙をつくる
- 製本する
- 本を並べる
などの工程をすべてやってくれる人。
そう。【執事さん=CMS】です。
本来は自分でやらなければならない雑事をすべて引き受けてくれる人、といったところでしょうか。
おそらく世界で最も有名な執事さんの1人、WordPress
WordPressはCMSの一種です。
世界中にたくさんいる執事さんのうちの1人ってことですね。
CMSには他にも、無料で使えるものだけでも
- Movable Type
- XOOPS
- Drupal
などたくさんありますが、ここではWordPressについてだけ触れます。
それぞれ得意分野が違ったり、特徴があるんですが。
この記事を読んでくれているような方がブログをつくるなら、WordPressがいいと思います。
世界一有名で、使われているCMS なので、
- テンプレート(テーマ)が超豊富
- 何かわからないことがあっても、ググればすぐに情報が出てくる
- レンタルサーバーに、最初から「WordPress自動インストール機能」的なのが標準装備されていることが多い
などなど、特に初心者にとっては嬉しい機能が盛り沢山なんですね。
よっぽど特殊なことをしたいのなら別ですが、基本的に選ぶ執事さんは1択です。
レンタルサーバー+CMS(WordPress)でのブログ立ち上げイメージ
上記の例にそって説明すると
- 土地を借りる
- 地図をつくる
- 執事さんを決める(一択ですけど)
- 家を建て始める(執事さんを土地に連れてくる)
- 本棚をつくる(ように執事さんにお願いする)
- 本を書く
- 本棚に並ぶ(執事さんは気が利くので勝手にやってくれる)
これでブログ記事を公開できます。
この流れを現実世界の言葉になおすと
- レンタルサーバーを借りる
- 独自ドメインを入手、借りたサーバーに向ける
- CMSを決める(「WordPressにしよ」ってする)
- ブログを構築する(WordPressをインストールする)
- トップページの記事表示数やカテゴリ等の設定を行う(WordPressに設定を行う)
- 記事を書く
- ブログに表示される
って感じです。
ここまではなんとなくイメージできたでしょうか・・・
詳細なやり方はGoogle先生に聞いてみていただけますと幸いです。
テンプレート=ハウツー本・指示書
CMS(≒ WordPress)をインストールしただけでは、執事としての本領を発揮できません。
かなり味気のないブログしかできないんですね。
また、機能に関しても(当たり前ですけど)デフォルトのものしか利用できません。
ここで活躍してくれるのが、CMSの醍醐味といっても過言ではない「テンプレート(テーマともいいます)」という概念です。
CMSが執事さんなら、テンプレートは「ハウツー本・指示書」ってところでしょうか・・・
執事さん(=CMS)は、超人なので大抵のことは何でもできるんですよ。
浅く広く、ほとんどのことは無難にできるって感じですね。
ただし、執事さんによって得手・不得手があります。
当然ですね。みんな違ってみんないい。←
また、正確に指示をしなければ、望み通りの結果は得られません。
家の見た目はどんなふうにしたいか、どんなインテリアにしたいか。
きちんとイメージを伝えなければ、執事さんはその通りに家造りや家具の設置できない、って感じです。
そこで、執事さんが苦手とする分野のやり方を教えてくれるハウツー本や、あなたのイメージを明確に伝えることができる指示書を手渡すことができればどうでしょうか。
あなたの執事さんはきっと完璧に仕事をこなしてくれるはずです。
この、執事さんの能力の底上げをしてくれるのが【ハウツー本・指示書=テンプレート】です!!!(勢いでごまかす)
ハウツー本・指示書は
- 既成の本を図書館で無料レンタル、または書店で買ってくる
- オリジナルのものをつくる
ことで用意ができるわけですが、前者がいわゆる既成テンプレート、後者がオリジナルテンプレートですね。
世の中には本当に多種多様なテンプレートがあります。
SEOに強いもの、デザイン性が優れているもの、ECサイト向けにつくられているもの・・・
WordPressさんの場合、無料のものだけでも数千のテンプレートが用意されているとのこと。
テンプレートの変更は管理画面から一瞬です。
それだけで、ガラッとデザインを変えることができます。
実際に見てみると分かりますが、無料ブログで用意されているデザインパターンは比べ物にならないくらい、多様なデザインから選ぶことが可能です。
まずは無料の既成テンプレートから始めるのがおすすめ!
テンプレートには
- 既成テンプレート=既成の本を図書館で無料レンタル、または書店で買ってくる
- 有料テンプレート=オリジナルのものをつくる
があるということをお伝えしました。
まずは「既成の本を図書館で無料レンタル」がおすすめです。
つまり無料の既成テンプレートを使うということですね。
ちなみに当ブログは有料の既成テンプレートを使っています。
デザインやSEOなど、様々な理由があってのことなんですが、ブログを初めてやります、のような方にはおすすめできません。
なぜって、有料テンプレートって1万円以上したりしますからね。
個人的にはそれほど高くないと考えていますが、初めてブログを解説する方にとって、よくわからないものに1万円だすことは難しいのではないでしょうか?
無料ブログサービスからの移行とは異なり、テンプレートを無料から有料にするだけであれば、変更は一瞬です。あとからいくらでもできます。
また、オリジナルでテンプレートをつくるのも、初心者の方にはおすすめできません。
超大変ですから。
そのへんのことは下記の記事にてご紹介しておりますので、よろしければどうぞ。
-
WordPressのオリジナルテンプレート作成してみないか、強き者よ。 実体験を元にメリットデメリットのご紹介
続きを見る
というわけで、まず最初は無料の既成テンプレートから始めるのがいいかと思います。
レンタルサーバーとWordPressでブログをつくるメリット・デメリット。どんな人に向いてる?
ここまで、レンタルサーバーと独自ドメイン、CMS(WordPress)でブログをつくるとはどういうことなのか?を説明してきました(長かった)。
次は、そのメリットやデメリット、どんな人が向いているのかについてご説明します。
レンタルサーバー+WordPress(無料テンプレート)のメリット
高い自由度
あなたは今土地を借り、執事さんを連れてきて、家を建てました。
あなたの家です。
賃貸と異なり、何でもできます。
執事さんにも、あなたがやりたいことを実現できるだけの能力があります。
WordPressは非常に多機能です。
あなたがやりたいことは大抵実現できます。
無料ブログとは異なり、広告の制限もありません。
SEOに強い! その他にも高度な技術を利用可能
しかし、優秀なテンプレートやプラグインを使えば、かなり高度な技術で作られた機能を簡単に自分のブログで利用することが可能です。
WordPressには様々な機能を備えたテンプレートやプラグインが公開されています。
しかも無料のものが非常に多いです。
無料ブログで、同程度以上の機能を備えたものはおそらく存在しません。
開発者以外でも、自由に高度な機能をブログで利用できるのは非常に大きなメリットです。
ぼくはIT企業でPMやディレクター、マーケターをしておりますので、SEOにも一定の知見があります。
そのぼくから見ても、WordPressで利用できるテーマ・プラグインに実装されているSEO内部施策の技術は素晴らしいものです。
SEOの内部施策を十分にブログへ施そうと思うと、一定の知識と技術が必要です。
ぼくのような、SEOの知識のある人間と、それをブログに落とし込める開発者がタッグを組まないと作れないようなものが、無料テーマとして公開されていたりします。
SEOの知識は誰でも持っているわけではないと思いますので、こういった知識・技術の粋を集めた機能を簡単に利用できるというのは素晴らしいですね。
無料ブログにもSEO上のメリットはありますが、おそらくレンタルサーバー+WordPressのほうが大きいです。
最終的には、無料ブログよりもSEOが強いブログをつくることができるかと思います。
デザインの選択肢が超多い!変更も超簡単!
上述しましたが、WordPressには数千を超えるテンプレートが(しかも無料で)公開されています。
それぞれデザインが異なり、あなたはその中から好きなものを選ぶだけです。
変更も管理画面から一瞬。
無料ブログの場合、デザインの選択肢は多くて数十種類といったところではないでしょうか。
レンタルサーバー+WordPress(無料テンプレート)のデメリット
お金がかかる
レンタルサーバーを借り、独自ドメインを取得し、WordPressでブログをスタートするためには、だいたい5千円〜1万円くらい必要と思ってください。
サーバー代 (初期設定費用) |
3千円くらい |
サーバー代 (月額費用) |
3千円くらい (1千円×3ヶ月分を前払いとか) |
独自ドメイン代 | 1〜2千円くらい (年間の利用費を前払いとか) |
これが初期コスト、始めるためにかかるお金です。
さらにブログを維持していくためのお金が必要となります。
これはサーバーや独自ドメインの更新頻度にもよります。
当然、更新頻度が低い=契約期間が長いほど、1ヶ月あたりの金額は安く設定されていることが多いです。
サーバー代 |
1千円くらい |
独自ドメイン代 | 100~200円くらい |
実際には何か月分かを一度に払うことが多いのですが、1ヶ月分にならすとだいたい1千円ちょっとかかるイメージですね。
今後ブログの中で詳らかにされるかと思いますが、ぼくの趣味は革靴です。
それに比べたら
と思います。
ちょっとむずかしい
上の方でよくわからない例えを用いて説明しましたが、レンタルサーバーとWordPressを使ってブログを運営するためにはちょっとした知識が必要です。
なので、初心者の方にとってはハードルが高く感じるかと思います。
この、最初の難しさがモチベーションを挫くことにも繋がります。
以外に大きなデメリットかもしれません。
初期の集客が大変
無料ブログは開設当初であっても、ある程度読者を集めやすい仕組みが予め備わっています。
タワーマンション内で部屋が自由に行き来できるようになってる感じです。
マンションのどこかの部屋で行われているブログが人気なら、建物の中は人でいっぱいです。
あとは自分の部屋に来てもらえるように頑張るだけです。
一方、WordPressにはそんなものありません。
道行く人を自分の家に呼び込むべく、ビラ配ったりする必要が出てきます。
最初に読者を集めにくい、というのはわりと大きなデメリットです。
メリットのところでお伝えしたとおり、SEOには強かったりするので、最終的にはWordPressのほうが集客しやすいと思います。
しかし、最初に読者が集まらないと、いかんせんモチベーションの維持が大変です。
ブログを続けられる人が少ない(ぼくも含まれます)のは、この「誰も呼んでくれない」が一番大きな理由だと思いますので、なかなか馬鹿にできないデメリットですね。
レンタルサーバー+WordPress(既成テンプレート)でブログを始めるべきなのはどんな人?
ポイント
【メリット】
- 比較的高い自由度
- SEOに強い! 他にも自分では出来ない高度な技術をブログで活用できる
- デザイン変更が容易
【デメリット】
- コストが必要
- ちょっと難しい
- 初期の集客が大変
メリット・デメリットをまとめると上記のイメージです。
これを踏まえ、結論を申し上げますと・・・
(いずれは)ブログを収益化したい&初期のコストは最低限に抑えたい!と考えている方におすすめです。
Webに関する知識は一定必要になってしまいますが、収益化をしたいと考えているのであれば、最初からレンタルサーバーとWordPressでのブログ構築をおすすめします。
おすすめのレンタルサーバー3選
以下の内容は2019年8月現在のまとめです。
間違いがあったらごめんなさい。
エックスサーバー
個人的にはこれが一番おすすめです。
料金 (1ヶ月あたり) |
900円〜 |
無料お試し期間 | 10日間 |
無料独自SSL | 有 |
WordPress 自動インストール |
可 |
マルチドメイン | 無制限に可 |
とにかく安定性が高いです。
しかも性能の割に安い。
複数のドメインを向けることもできるので、安定性も相まって、収益化のために複数サイトを運営したい方には特におすすめです。
サポートも充実しているので安心です。
公式サイト:https://www.xserver.ne.jp/
さくらのレンタルサーバー
料金 (1ヶ月あたり) |
515円〜 |
無料お試し期間 | 14日間 |
無料独自SSL | 有 |
WordPress 自動インストール |
可 |
マルチドメイン | 20個まで可 |
実は月額130円くらいで使える激安プランもあるんですが、そっちはWordPressの利用ができないので除外しました。
さくらインターネットという会社で運営されているレンタルサーバーなのですが、創業20年の老舗です。
それだけに、安定性や信頼性はかなりのものです。
テスト用環境の準備が簡単にできるとか、かゆいところに手が届く機能が揃っているらしいです。
使ったら感想を教えてください。w
公式サイト:https://www.sakura.ne.jp/
ロリポップ
料金 (1ヶ月あたり) |
250円〜 |
無料お試し期間 | 10日間 |
無料独自SSL | 有 |
WordPress 自動インストール |
可 |
マルチドメイン | 50個まで可 |
なんと言っても、特徴は圧倒的な安さです。250円て。
ただ、250円の最安プランは個人的におすすめしません。
ガッタガタです。安定しません。
とは言え、安いに越したことはありません。
とりあえずこの最安プランで始めてみて、あとから月額500円〜の1つ上のプランに上げるとかもアリかもしれません。
※ ぼくはそういう使い方をしたことがないので、プラン変更ができるかなど、確認の上で契約してください。
公式サイト:https://lolipop.jp/
まとめ
レンタルサーバーとWordPressを使ったブログ開設は、ブログをちょっとだけ本気でやってみたい方全員におすすめしたい方法です。
コストと得られるメリットのバランスが丁度いいと感じます。
お金がかかると言っても年間で1〜2万円くらいで収まるかと思いますので、こんなに安い趣味はないと思います。
「っぽいブログ」をやりたい方は、ぜひこの方法にチャレンジしてみてください。