ぼくは革靴のお手入れ歴10年超。これまでの経験を踏まえて、真理にたどり着きました。
「レザーソールの革靴にトゥスチールは必須」
これです。結論としてはこんな感じ。
革靴とトゥスチール
- レザーソールなら必須
- 付けるタイミングは買ってすぐがベスト
- ハーフラバーを貼るタイミングでやるのもアリ
レザーソールのつま先の削れに対する、最終的な解決策がトゥスチールの装着です。今回はそんなトゥスチールについて、徹底解説したいと思います。
トゥスチールはレザーソールのつま先を守る守護神
革靴に限らず、靴で最も削れやすいのがカカトとつま先です。
特にレザーソール(革製靴底)の革靴はラバーソール(ゴム製靴底)に比べて削れやすく、履いているうちに上の写真にあるようにつま先が削れ、ケバケバしてきます。
これを完璧に予防してくれるのがトゥスチールです。
トゥスチールはいくつか種類がありますが、上の写真のような革靴のつま先を保護するための金属製の部材のことを言います。
基本的につけるのはレザーソールの革靴のみで、ラバーソールには装着しません。
トゥスチールの6つのデメリット
まず、トゥスチールをつけることによるデメリットを解説します。これを知ったうえで、つけるべきか判断してください。
トゥスチールのデメリット
- お金がかかる
- カチカチ音がする
- 滑る
- 床が傷つく。
- 水に濡れると錆びる。
- カッコ悪い
トゥスチールのデメリット①お金がかかる
修理店に出す場合はもちろん、自分でやるにしても多少の費用がかかります。
どのくらいのお金が必要かは、お店やどのスチールを付けるかによってかなり違います(詳しくは後述)。
個人的には安いと思う
かかる費用はだいたい1000~5000円くらいです。ぼくの場合ですと、2000~3000円で済むことが多いですね。
個人的にはそのくらいの費用なら安いという感覚です。靴の寿命も延びますし。
トゥスチールのデメリット②カチカチ音がする
つま先に金属を付けてるので、歩き方によっては「カチカチ」という音がします。
これが気になるのでつけたくないという人も一定数いるようです。
音の有無や気になるかどうかは個人差がある
ぼくの場合は歩き方的に音は全くしません。音が鳴ってるかどうかもわかりませんし、鳴ってても気にならないと思います。
一度つけると外すのは難しいので、神経質な方は事前によく考えるようにしましょう。
トゥスチールのデメリット③滑る
歩き方によっては滑ることもあるみたいです。
ぶっちゃけ滑らないと思う
これも個人差があるかもですが・・・ぼくとしてはトゥスチールが滑るってのは感じたことがありません。
人間は普通、カカトから着地します。つま先から着地するような歩き方をしていない限り、滑ることはないんじゃないかと思うんですけど。。
トゥスチールのデメリット④床に傷がつく
床に傷がつくことを気にされる方もいるようです。つま先で強く蹴りだすような歩き方をしている場合、確かに傷がついてもおかしくないですね。
土はもちろん、コンクリートやアスファルトで舗装された道なら気にする必要は一切ありません。問題はデパートなどの床ですね。
個人的には全く気にならない
これを機にされてる方はすごく繊細で優しい方なんだと思います。ぼくはそうじゃないので、全く気にしたことがありません。
トゥスチールのデメリット⑤水に濡れるとサビる
金属が水に濡れることでサビて、レザーソールに影響があるという方もいます。そして、それを防ぐためのメンテナンスが面倒だという意見です。
サビないと思う
これも個人的な意見ですが、少なくともぼくは今までトゥスチールを装着してきてサビたことは一度もありません。
そもそもステンレスとかのさびにくい素材を使っていますし、よほど素材が悪いものじゃない限り、問題ないと考えてます。
トゥスチールのデメリット⑥カッコ悪い
カッコ悪い、と考えている方も意外に多いですね。
好みの問題。ぼくはかっこいいと思います!
むしろトゥスチール付いてるとかっこいいと思うんですけどね。
トゥスチールをつけるべき3つの理由【メリット】
というわけで、トゥスチールにはデメリットもあるわけですが、それを踏まえてもぼくは絶対トゥスチールをつける派です。
その理由が、この3つ。そのままトゥスチールのメリットと言えるかと思います。
つけるべき理由(メリット)
- 革靴の寿命が延びる
- ハーフラバーの剥がれ防止
- かっこいい
トゥスチールのメリット①革靴の寿命が延びる
革靴に限らず、靴を履いていて最も削れやすいのがこの2か所です。
- カカト
- つま先
そして、革靴はそのつくり方の関係上、カカトは交換できますがつま先は交換できません。
従って、つま先の削れを放置すると、最終的には靴底の全交換(オールソール)しか修理の手段が無くなるんです。そして、オールソールできる回数には限りがある、というのは以下の記事で解説した通り。
つまり、つま先の削れは靴の寿命に直結します。
以上のことから、トゥスチールを使ってつま先を保護することで、革靴の寿命を大きく伸ばすことが可能というわけです。
トゥスチールのメリット② ハーフラバーの剥がれ防止
トゥスチールと同じく、革靴のソールを保護する役割を担うのがハーフラバーです。
≫ 4つの質問で分かる革靴へのハーフラバーの必要性と貼るべきタイミング
ハーフラバーは貼ってしばらく履くと、つま先が削れることで徐々に剥がれてきます。こんな感じですね。
これだと見栄えもよくないですし、何よりハーフラバーの役割であるソールの保護ができていません。
このように、ハーフラバーの上からトゥスチールを付けることで、つま先から剥がれてくるのを予防することができます。
トゥスチールのメリット③かっこいい
トゥスチールを装着した靴底がカッコいいという意見があります。
ちなみにぼくもカッコいいと思ってる派です。
トゥスチールを付けるべき2つのタイミング
ぼくがトゥスチールの装着タイミングとして推奨しているのは、大きく分けてこの2回。
トゥスチールを付けるタイミング
- 買ってすぐ
- ハーフラバーを貼るとき
トゥスチールをつけるタイミング①買ってすぐ
- ハーフラバーはしない
- ハーフラバーはオールソールするまでしない
こういった方の場合は買ってすぐに付けるのがオススメ。
購入直後は革靴に「返り」が付いてないので、最もつま先が削れやすいタイミングです。
ですのでハーフラバーをしばらく貼らないのであれば、最初からトゥスチールを装着すると良いでしょう。
トゥスチールをつけるタイミング②ハーフラバーを付けるタイミング
- 買ってすぐにハーフラバーを貼る
- 数週間以内にハーフラバーを貼る
逆にこういった方はハーフラバーと一緒に付けることをオススメします。
ハーフラバーとトゥスチールを一緒に付けると、こんな感じにキレイに仕上がってテンションが爆上げするのでオススメです。
トゥスチールは大きく分けて3種類
ここまでで、
- トゥスチールを付ける理由
- 付けるべきタイミング
この2点はご理解いただけたかと思います。
次に考えたいのは「どのトゥスチールを付けるか?」です。
トゥスチールには大きく分けて次の3種類があります。
トゥスチールの種類
- ビンテージスチール
- トライアンフ
- ジェリービーンズ / ジェリーフィッシュ
- | ビンテージスチール | トライアンフ | ジェリービーンズ / ジェリーフィッシュ |
---|---|---|---|
価格 | 2500-5000 円 | 2500-5000 円 | 1000-3000 円 |
取付方法 | 埋め込み式 | 埋め込み式 or 非埋め込み式 | 非埋め込み式 |
耐久性 | 高い | 普通 | 超高い |
取扱店 | 多い | 少ない? | 普通~多い |
※ スマホの方、横スクロールしながらご覧ください。
ぼくの個人的なオススメはビンテージスチールかトライアンフです。
それぞれの特徴を簡単にご紹介します。
トゥスチールの種類①ビンテージスチール:スマートな革靴にはこれ
価格 | 2500-5000 円 |
---|---|
取付方法 | 埋め込み式 |
耐久性 | 高い |
取扱店 | 多い |
扱っているお店が一番多いです(たぶん)。
見た目がスマートなのが特徴。
トゥスチールの種類②トライアンフ:カジュアル靴や漢の革靴に
価格 | 2500-5000 円 |
---|---|
取付方法 | 埋め込み式 or 非埋め込み式 |
耐久性 | 普通 |
取扱店 | 少ない(気がする) |
取り扱っている店が一番少ないです(たぶん)。
基本的には埋め込み式で装着します。たまに非埋め込みでも取り付けてくれますが、だったらジェリーフィッシュで良いですね。
本当かどうかわかりませんが、ビンテージスチールに比べると耐久性が低いと聞いたことがあります。すぐ削れるといったことはないので、問題ないとは思いますが。
ビンテージスチールと比べてイカツイ見た目です。
トゥスチールの種類③ジェリービーンズ / ジェリーフィッシュ:ソールを削りたくないとき
価格 | 1000-3000 円 |
---|---|
取付方法 | 非埋め込み式 |
耐久性 | 超高い |
取扱店 | 普通~多い |
画像で言うと、左がジェリービーンズで右がジェリーフィッシュです。
非埋め込み式なので、ソールを削ることなく装着したい方にオススメです。値段も他と比べて半額くらいですし。
ただ、非埋め込み式なので歩き方によってはカチカチと音がするかもです。
トゥスチールの選び方
3種類あるトゥスチールですが、得られる効果は同じなのでどれをつけても大丈夫です。
好みで選んでOKですが、参考程度ですが選び方を紹介します。
トゥスチールの選び方
- 見た目で選ぶ
- 耐久性で選ぶ
- 革靴への負荷で選ぶ
トゥスチールの選び方①見た目で選ぶ
単純に見た目で選びます。完全に好みの問題ですね。ぼくとしてはこれが一番重要だと思います。笑
完全に個人的な感想ですけど、ドレスシューズにはビンテージスチールです。一番見た目がスマートなので。
逆にカジュアルシューズにはトライアンフが合うと思います。
非埋め込み式のジェリービーンズやジェリーフィッシュは、見た目が好きじゃないのでぼくはあまり付けません。
トゥスチールの選び方②耐久性で選ぶ
トゥスチールをつけられる回数にも限度があるので、なるべく長く使えるものがいいと考える方も多いはず。
トゥスチール(耐久性が高い順)
- ジェリーフィッシュ
- ジェリービーンズ
- ビンテージスチール
- トライアンフ
この順番で耐久性が高いです。つまり頑丈。
トゥスチールの選び方③革靴への負荷で選ぶ
非埋め込み式であるジェリービーンズやジェリーフィッシュが最も革靴への負荷が少ないです。
ビンテージスチールとトライアンフはどちらも一長一短なので、あまり変わらないと思います。
まとめ:レザーソールの革靴にはトゥスチールを装着すべき
革靴とトゥスチール
- レザーソールなら必須
- 付けるタイミングは買ってすぐがベスト
- ハーフラバーを貼るタイミングでやるのもアリ
個人的には、レザーソールの革靴にはほぼ100%の確率でトゥスチールをつけますし、これからもそうする予定です。
一度革靴に返りが付いてしまえば、つま先の削れも落ち着くので問題ないんですけどね。
ぼくは結構つま先が削れる歩き方をしているらしいので、何もせず押し通すのは怖いです。特に初心者の方は、つま先が削れ過ぎて手遅れになる前に装着することをオススメします。
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