こんにちは、小野です
前回、街家工房が候補から脱落して、ほぼ(心のなかでは)住宅会社がツリーハウジングに決定したという話をしましたね。
上記を始めとする住宅会社の諸々は全て、ワク土地Eの契約書の調整をしながら並行して行っておりました。
前回記事でも少し触れましたが、街家工房を候補から落としたのは
売買契約日の前日
の出来事。2021年11月27日です(ブログとの時差がすごくてすみません…)。
今回は、ぼくが交渉してまとめた売買契約書の内容を整理したいと思います。
契約書一式の交渉結果と妥協したポイント
以前、契約書一式で修正を希望した内容をまとめました
それが以下の記事です。
この修正、ものによってはかなり交渉が難航しました。
もともと契約書の案を頂いてから売買契約日まで、1週間の猶予をもらってたんですが・・・
その猶予をギリギリまで使い、売買契約日の前日まで交渉&修正依頼をし続けました。笑
上記の記事で解説した修正依頼の内容ごとに、交渉結果をご紹介します。
ぼくの希望通りにならなかった部分もありますが、交渉はしっかりできたので、納得できる内容になりました。
重要事項説明書&不動産売買契約書
はい、前回も書きましたが、不動産売買において最も重要な書類です。
修正を依頼した内容は以下の通り。
修正希望した内容
- 誤字脱字等の修正
- 同日に決済&引渡し
- 境界明示方法の説明
- 地役権の説明を修正
- 建ぺい率の誤りを修正
- 各種法令の制限を確認
- 「残置物」の定義を明示
- 水道メーターの継承を明示
順番に、交渉してどうなったかを解説します。
誤字脱字等の修正 → 交渉成功
希望した内容 | 誤字脱字をすべて修正すること |
交渉&修正結果 | 誤字脱字をすべて修正 → 希望通り |
誤字脱字がたくさんあったので、その修正を希望していました。
当たり前ですが、ぼくの要望通り、すべての修正が完了しました。
同日に決済&引渡し → NG…お金で解決
希望した内容 | 残金決済と引渡日を同日にすること |
交渉&修正結果 | 原案通り、引渡日は残金決済日の1週間後。 ただし売買価格の減額に成功。 → 交渉失敗で妥協 |
ここは大きく妥協したポイントです。
ぼくとしては絶対に同日にして欲しかったんですが、売主様側が譲りませんでした。
無理に交渉を続けると破断になる可能性が高そうだったので、妥協することに。
その代わり「お金で解決しませんか?」と持ちかけ・・・
ワク土地Eの売買価格の減額に成功しました。
境界明示方法の説明 → 交渉成功
希望した内容 | 境界の明示方法を明確にすること |
交渉&修正結果 | 現状の図面&場合によっては測量も実施 → 希望通り |
これは交渉と言うか、「ちゃんと説明しろや」って怒った部分ですね。
契約書上で
- 測量図は無いし、作成もしない
- でも境界は明示します
と若干矛盾する内容になったいたので、
- 既存の境界標があった場合に、その境界を明示する方法
- 既存の境界標が無かった場合に、新規に境界を明示する方法
この2点を説明いただけるよう依頼しておりました。
その結果、わかったのが以下。
まず、既存の境界標があった場合。
既存建物の建築時に作成した図面の共有のみになるとのこと。この図面に各種寸法が記載されています。
これを使えば、ぼくが解体して新築する際も確認申請を通すことができるとのことなので、OKとしました(マイ仲さんにも確認しました)。
次に、既存の境界標が無くなっていた場合。
このときは境界確定測量を行い、新たに境界標を作成するとのこと。
なのでこの場合は契約書の内容とは関係なく、測量図を作成の上、共有いただけるそうです。
上記の内容をご説明いただいたので、問題なしと判断しました(境界標が無くなってる方が嬉しいかもしれない)。
地役権の説明を修正 → 交渉成功
希望した内容 | 文言を登記簿に揃える |
交渉&修正結果 | 文言を登記簿に揃えた → 希望通り |
契約書の内容と登記簿の内容とで齟齬がありましたので、正しい内容にするよう依頼してました。
これも当たり前ですが、ぼくの要望通りに修正いただきました。
建ぺい率の誤りを修正 → 追記で妥協
希望した内容 | 正しい建ぺい率を記載すること |
交渉&修正結果 | 社内確認が間に合わないので、備考欄への追記で調整 → 交渉失敗で妥協 |
ここも少し妥協したポイントです。
以前少し触れましたが、今回の売主様側の不動産仲介会社は超大手ハウスメーカーの子会社です。
ここを修正するには、超大手ハウスメーカー本体の法務も含めて役所に再確認を取る必要があり、今回の売買契約日までに修正することができないと言われました。
電話1本で終わる話が、なぜ1週間あっても対応できないんだ。と言うか、だったら契約日を延期すればいいじゃないか。
正直「アホか?」と思いましたが・・・
ここは別に、あまり重要ではありませんので、妥協することに。
「建ぺい率の緩和を受けられる可能性がある」的な文言を重要事項説明書の備考欄に追記をしていただくことでOKとしました。
各種法令の制限を確認 → 交渉成功
希望した内容 | 文化財保護法の対象外であると確認すること |
交渉&修正結果 | 対象外であることを確認できた → 希望通り |
ここも、事前に役所に確認していたのに齟齬があった部分です。
文化財保護法の対象区域でないことを役所に確認いただき、重要事項説明書を修正してもらいました。
「残置物」の定義を明示 → 交渉成功
希望した内容 | 「土地や建物に付随し撤去不可能なものを除き、動産物はすべて撤去する」と記載すること |
交渉&修正結果 | ほぼ上記文言の通りに修正 → 希望通り |
解体や引渡のタイミングで揉めることが無いよう、残置物の定義を明確にしてもらいました。
契約書っぽい文言に修正いただいたものの、ほぼ内容的にはぼくの指定そのままです。
これで、基本的には家の中にあるものがすべて撤去されるはず。満足です。
水道メーターの継承を明示→交渉成功
希望した内容 | 水道メーターを権利ごと継承できるよう明記すること |
交渉&修正結果 | 要望通りに明記 → 希望通り |
水道メーターを権利ごと引き継げることになりました。
これで数十万円の加入金を支払わずにすみます。やったぜ。
一般媒介契約書
ワク土地Eを売買するために、イーストハウスと結ぶ契約書ですね。
こちらは以下の2点の修正をお願いしておりました。
修正希望した内容
- 契約期間の変更
- 解除時の規定を追加
契約期間の変更 → 交渉成功
希望した内容 | 契約期間を引渡日までとすること |
交渉&修正結果 | 契約期間を引渡日まで延長 → 希望通り |
上述の通り、売買契約において引渡日を残金決済日と同日にはできませんでした。
そのため、媒介契約の期間延長は必須です。
引渡日までになにかトラブルがあった場合、必ずイーストハウスに対応いただけるよう、契約期間を延長してもらいました。
つまり契約書上でも「ちゃんと引渡しが完了するまで、仲介手数料は払いません」という内容になったってことです。
まぁ・・・当たり前のことですよね。
解除時の規定を追加→交渉成功
希望した内容 | ぼくに非が無ければ、売買契約解除とともに媒介契約も解除されるようにすること |
交渉&修正結果 | 要望通りの規定を追加 → 希望通り |
例えば住宅ローンの審査に落ちた場合など・・・
ぼくに非がない事由で売買契約が解除になった場合、媒介契約も解除となるよう、規定を追加してもらいました。
これで何かしらのトラブルでワク土地Eを買えなくなっても、仲介手数料だけ請求されるなんてことが無くなります。
だいたいの要望は通った。値引きも成功。でも…
上記の通り、ぼくからの修正依頼はだいたい通りました
ここまでの各種交渉により、わりと金銭的には得をしております。
- 買付証明の指値で2桁万円
- 仲介手数料の値引き2桁万円
- 引渡猶予の交渉で3桁万円
- 水道メーター継承で2桁万円
- 残置物撤去で2桁万円
合計するとそれなりの金額を節約したことになります。
しかし・・・!
最も重要視した「残金決済と引渡を同日に行う」ことはできませんでした・・・
なぜぼくがこれにこだわっていたかは、今度改めて解説しようかなと思います。
the 余談:残置物撤去の交渉で節約成功した話
今回の売主様は植物が好きらしく、敷地内に大量のプランターがありました。
ワク土地Eは「現況有姿」での引渡が条件とされておりましたので、当初はプランター類の撤去は買主(=ぼく)が行うものとされていました。
売買契約の交渉にあたり、しれっと「残置物」の定義の中に「プランター」を混ぜ込むことに成功。これにより、プランターの処分は売主様が行うこととなりました。
事前にマイ仲さんを通して解体費の見積もりを取った際、このプランターの処分だけで2桁万円後半ほどかかることがわかっていたので・・・結果的に、この費用が丸々浮いた形になります。
まとめ:売買契約の前日まで交渉した結果、納得できる内容に
というわけで、ワク土地Eの売買契約書類一式がまとまりました
本当に契約日の前日までメール&電話で交渉しまくりな1週間でした。
その間にもツリーハウジングとの打ち合わせをしたり、街家工房の完成住宅見学会に参加したりもしていたので・・・
かなり大変でした
ですが頑張って交渉したおかげで、少なくとも納得できる内容にはなりました。満足です。
妥協した部分もありますけどね。
「売買契約書や重要事項説明書を、契約日当日になって初めて見た!」
なんて方もいるらしいですが・・・
後で後悔しないためにも、必ず事前に確認し、納得行くまで質問&交渉することをオススメします。
次回はいよいよ、売買契約当日の様子をご紹介いたします。