転職しようと思ってる。エージェントを使った方がいいって聞くけど、何でなんだろう? とりあえず1社登録しておけばいいのかな?
転職するならエージェントは使わないと損。そして複数の会社に登録するのが正解です
今日はこんな感じのことを書いていきたいと思います。
ぼくは今の会社が2社目でして、転職経験持ちです。
前職と比べると、転職に際して年収が100万円ほど増えました。また一生懸命働いた結果、給与も上がり、今ではさらに50万円以上の年収アップ。
控えめに言っても「転職成功」と言っていいかと思います。
この成功の秘訣は転職エージェントを活用しまくったこと。そして、複数の転職エージェントを使ったことです。
- 転職で年収100万円UP
- 転職後、さらに50万円UP
- 中途&新卒の採用面接官を担当
- 人材系事業のマーケ責任者を経験
- 転職時はエージェントを複数使い倒す
- 今でも半年に1回は転職活動をする
こんな感じの経験をもとに、転職でエージェントを使ったほうが良い理由や、複数の会社に登録したほうが良い理由を解説していきたいと思います。
ちなみにぼくの嫁は元人材エージェント。そして今では社員数2500名規模の会社で中途&新卒採用を担当しています。嫁からもらった情報についても合わせて紹介していくつもりです。
そもそもエージェントを使った方がいい7つの理由
まずは、そもそも「なぜ転職時にエージェントを使った方がいいのか」について説明します
理由は1日の7つ。順番に解説します。
転職エージェントを使うべき理由
- 客観的な意見
- 各種書類の添削・面接練習
- 企業分析・自己分析の補助
- 転職活動全体のマネジメント
- 面接官や応募企業の情報提供
- 面接後のフィードバック獲得
- 内定後の給与交渉で有利になる
「それはもう知ってる」って方は以下のリンクから次に進んでください
複数のエージェントを使ったほうがいい理由に進む
転職エージェントを使うべき理由① 「転職すべきか?」に客観的な意見がもらえる
転職活動するなら、絶対に忘れてはいけない言葉があります。
「他人のものの方が総じて良く見えるものだ」という意味の言葉ですね。これは仕事についても同じことが言えます。
「うちの会社、給料低すぎ」
「ボーナスすら出ないなんて…」
「風通しが良くて人間関係に困らない職場がいい」
知人・友人の話を聞いているうちにつのる、こういった負の感情。これをきっかけに転職活動をする人は本当に多いです。
しかしこういった不満をモチベーションに転職すると、高確率で後悔します。
とある調査では、転職者の4人に1人が「転職活動に失敗した」と答えています。
転職は人生の中でもそう多く経験するものではありません。それを失敗しないためには、転職のプロから客観的な意見をもらうのが一番です。
- 現在の年収
- 現職の福利厚生や給与体系
- 転職市場における自分の市場価値
転職エージェントなら、これらの情報から客観的に「転職すべきかどうか」をアドバイスしてくれます。
転職前というのは精神的に不安定で、トチ狂った判断をしてしまいがち。失敗すると取り返しがつかないですし、プロのアドバイスは絶対にもらったほうがいいです
転職エージェントを使うべき理由② 履歴書や職務経歴書など、各種書類の添削をしてもらえる
転職活動に慣れていない方は履歴書や職務経歴書の書き方に悩むかと思います。
転職活動ではほとんど必ず、これらを使った書類選考があります。これ、意外に通過が難しいです。
マイナビエージェント(人材紹介)で転職活動を行い、内定を得た人たちのデータによると、応募して書類選考を通過する確率は30%。
マイナビ転職 ※強調は管理者による
3人に1人は書類すら通らないんですね。そういう方ほど「会ってもらえば受かるはずなのに」って言ったりするんですが、これはお門違いです。
内定までの最初の一歩「書類選考」で躓きたくないですよね。転職エージェントならプロ目線から正確な添削をしてくれます。
履歴書や職務経歴書はまとめるのに独特のコツが必要です。プロ目線からアドバイスが貰えるので、転職エージェントに添削を依頼すると有利ですよ。
職種によっては書類の「デザイン」も大事だったりする
ぼくが試験管をする場合、新卒採用なら書類は学歴とか一部の情報しか見ません。学生はだいたい書いてること同じですし、何より数をさばく上で熟読はできませんから。
しかし中途採用の場合はかなり丁寧に見ます。経歴はもちろん、誤字脱字の有無から文章の構成など細かいところまで。
ちなみにぼくはWebディレクターなので、職務適性を見るために職務経歴書の
- 読みやすさ
- 構成のわかりやすさ
- デザイン(文章の配置)
なんかも採用基準にしています。自分の経歴さえきれいにまとめられない人が、良い仕事をできるはずないですから。
転職エージェントを使うべき理由③ 企業分析・自己分析を手伝ってもらえる
先ほど「転職者の4人に1人が転職活動に失敗する」と書きました。
そして転職に失敗してしまった場合に後悔することが以下の通り。
1位 給料が希望と異なる
転職して良かったこと・後悔したことTOP10
2位 経営者や社員と合わない
3位 社風が合わない
4位 経営状態や将来性が不安
5位 残業が多い
6位 仕事内容が希望と異なる
7位 組織や環境が整っていない
8位 休日が少ない
9位 正当に評価してもらえない
10位 キャリアアップできない
これらの後悔の多くは転職先と自分自身の分析が不十分だったことによるマッチングの失敗が原因です。
転職エージェントならそういった自己分析や企業分析をプロ視点から補助してくれるうえ、外部からはわからない応募先企業の内情も教えてくれます。
良いエージェントは、ときにはその企業の社員ですら知らないことも知ってます。そういう背景を持ちつつ、第三者としてのアドバイスを貰えます
転職エージェントを使うべき理由④ 面接の日程調整など、転職活動全体のマネジメントをしてもらえる
転職活動は今の職場で働きながらすることがほとんど。面接日程の調整などは仕事中に行うのが基本です。
そして転職活動は同時に複数の企業に応募するのが普通です。
転職活動では複数の企業に応募するのが基本と言えそうです。選考通過の確率から考えても、内定を得るには6〜10社は応募しておくと良い
マイナビ転職 ※ 強調は管理者による
今の仕事を普段通りやりながら、6〜10社と面接の日程調整をするのはかなり大変なんですよね。
転職エージェントならこういった雑務的なやり取りを全ておまかせできます。
転職活動は思っている以上に体力・精神力を消耗します。無駄なことは全てプロに任せて、自分は選考を通ることに集中したほうが有利です
転職エージェントを使うべき理由⑤ 面接官の特徴や過去の面接で聞かれた質問を事前に教えてもらえる
高校受験や大学受験、学生時代の定期テストのときなど、過去問を解いたりしましたよね。模擬面接をやった方も多いんじゃないでしょうか。
大学時代に「この教授は簡単に単位が取れる」みたいな情報を集めた経験がある方もいるはず。
転職活動での面接もこれらと同じす。事前の情報量と対策の質・量で合格率が大きく変わります。
転職エージェントでは社内で過去の記録を共有しており、選考先企業のこれらの情報を教えてもらうことができます。
- 過去の質問内容
- 現在直面している課題
- 過去の合格者・不合格者の情報
さらに面接官も明らかになっている場合は、その面接官自身についてもこういった情報をもらえることがあります。
- 経歴とポジション
- 仕事上で重視すること
- 面接で気をつけるべきこと
またこういった情報を踏まえた上で、エージェント自身が面接官になった模擬面接を受けることもできます。
事前にこれらの情報があるだけで転職活動が超絶有利に進みます
転職エージェントを使うべき理由⑥ 面接後にフィードバックをもらいやすい
受験勉強中に一切答え合わせをせずに本番を迎える人っていませんよね。転職活動も同じです。
選考後に自分に対するフィードバックをもらえると、次の選考に活かすことができて有利です。
ですが基本的に選考後に受け取れる情報って「合格 or 不合格」だけ。フィードバックをもらうとか不可能です(入社後なら教えてくれる会社もあるでしょうけど)。
個人では絶対ムリですが、転職エージェントならフィードバックを回収してきてくれます。
- 面接での評価点
- 面接でのマイナス点
- 面接で疑問に感じた点
- 仮に入社した場合に期待すること
こういった情報を確実に受け取ることで、その会社の選考を進む上でも、他の会社を受ける上でも有利に働きます。
「面接官に自分がどう見えたか」は値千金の情報。これが受け取れるだけでもエージェントを使う理由になります
転職エージェントを使うべき理由⑦ 内定後の給与交渉で力になってもらえる
転職エージェントは選考中だけじゃなく、選考後も有利に働きます。
無事に最終面接を突破できると、応募先企業から条件提示があり、それに同意することで入社に至ります。
条件提示で最も重要なのが給与。
提示された年収に納得できなければ、交渉で上げてもらうこともできます(これを給与交渉といいます)。
ただ、これってかなり難しいと思いませんか?
これから入るかもしれない会社に「給料上げろ」って言いにくいですよね。内定を取り消されるかもしれませんし。
転職エージェントなら、こういうストレスフルな交渉は全ておまかせでOK。
- スキル
- 経験
- 相場
これらを踏まえた上で、なるべく高い年収となるように全力で交渉してくれます。
というのも、転職エージェントって「転職者の年収の○%を転職先企業から受け取る」って感じのビジネスモデルです。
転職者の給料が高くなるほどエージェントの成績もよくなるという仕組みなので、一生懸命交渉してくれます。
特に最初は大事!複数の転職エージェントを使うべき4つの理由
次に転職エージェントを複数使うべき理由を解説します
転職サイト最大手「リクナビネクスト」によると、実際に転職した人は平均4.2社のエージェントを利用していたそうです。
より幅広く求人を比較検討したうえで活動を進められるように数社~10社程度はご併用いただくことをお勧めしています。
リクナビネクスト ※ 強調は管理者による
この事実が示す通り、エージェントを複数使うのはもはや常識。その理由が以下の4つ。
エージェントを複数使うべき理由
- 求人数
- 専門性
- 個人の相性
- アタリハズレ
転職エージェントを複数使うべき理由① より多くの求人に触れられるから
転職エージェントによって取り扱っている企業が違うので、複数のエージェントに登録したほうが、より多くの求人に触れられます。
中にはそのエージェントの独占求人があることも。
自分に最適な会社を見つけるためには、ある程度の数も大切です。
転職エージェントを複数使うべき理由② 専門性の高さが違うから
転職エージェントには様々な種類があり、業界知識や職種に関する知識・経験の量が異なります。
- ITエンジニア
- Webマーケター
- Webデザイナー
- プロダクトマネージャー
- ハードウェアエンジニア
上記はほんの一例ですが、特にこういった専門職は業界・職種に詳しいエージェントで転職活動したほうが成功率が高まります。
ただしセノン的なエージェントほど求人数が少なかったりもするので、複数のエージェントを使ってバランスを取るのがオススメです。
転職エージェントを複数使うべき理由③ 個人の相性があるから
転職エージェントも人間なので相性があります。
中には「生理的に無理」「ノリが合わない」って方もいるでしょうね。
1つのエージェント会社で、気が合うエージェントと出会えるまで「チェンジ」を繰り返すのもアリですが・・・限界があります。
複数のエージェントを使うことで、自分と相性の良いエージェントに出会える可能性が高まるためオススメです。
実はこれが一番大事かもです。ぼくは転職時にお世話になったエージェントと今でも定期的に食事をします。相性の良いエージェントとの出会いは、転職成功に直結すると確信してます
転職エージェントを複数使うべき理由④ アタリ・ハズレがあるから
転職エージェントには新卒入社したばかりの人もいれば、その道30年のベテランまで、様々なエージェントが在籍しています。そのため
- 企業理解度
- 転職者の理解力
- 応募先企業の提案力
- 面接前後のアドバイス力
- 応募先企業との関係性の深さ
- 内定後の企業との交渉・調整力
こういった能力に大きな差が出ます。要は個々のエージェントごとに仕事のデキる度がぜんぜん違うってことです。
例えばぼくの場合ですが・・・
上述した今でもお付き合いのあるエージェントの方は、国家資格も複数持ってるベテランのエージェントです。一方で、某大手企業では新卒1年目のエージェントが出てきました。
転職は自分の人生を左右するほど重要な決断。頼もしくて信頼できる人に隣りにいてほしいですよね。
複数の転職エージェントを使うデメリット3選
やっぱり良いことばかり、というわけにはいきません
複数の転職エージェントを使うとメリットも多いですが、逆にデメリットもあります。これを理解し、対策を打ちながら利用すると良いです。
複数エージェントのデメリット
- 連携が面倒
- 軸がブレやすい
- 転職活動の長期化
ですが複数のエージェントを使うことのデメリットもあります。
複数の転職エージェントを使うデメリット① 連絡と情報の整理が面倒くさい
複数の転職エージェントを使うと、同時に複数人とのやり取りが発生します。
ぶっちゃけこれ、超絶面倒くさいです
そもそも「転職エージェントを使うべき理由」の1つが、雑務を丸長できることですからね。その利点が失われると言ってもいいです。
どのエージェントからどの企業を紹介されたか。そしてどの企業に応募し、今の進捗はそれぞれどの程度か。
これら全てを自分で管理し、各エージェントに共有していく必要があります。
複数の転職エージェントを使うデメリット② 何を信じればいいかわからなくなって転職活動の軸がブレがち
複数のエージェントと話すと基本的にみんな違うことを言います。笑
それが原因で、どのエージェントの言うことを信じればいいかわからなくなってしまうんですよね。
転職活動では「自分が転職で何を重視するか」という軸を持つことが重要なんですが、それがブレやすくなります。
特に20代前半など、自分自身の社会人歴自体がまだ短い場合は要注意です。自分の考えをしっかり持って、流されないようにしましょう。
複数の転職エージェントを使うデメリット③ 転職活動の長期化リスク
1つのエージェントと活動するのに比べて、複数の転職エージェントを使うととにかく時間がかかることが多いです。
- エージェントごとに面談が必要
- 面接日程の調整が困難になる
- 企業ごとの選考の進捗を揃える
こんな感じの対応が必要なので、いちいち時間がかかるんですよね。
複数の転職エージェントを使いこなすための3つの注意点
複数の転職エージェントを使いこなすための方法をお伝えします
先ほどお伝えした通り、複数の転職エージェントに登録することでデメリットもあります。
そうしたデメリットを回避しつつ、複数のエージェントを使いこなすにはコツが必要です。それが以下の3つ。
使いこなすためのコツ
- 複数エージェントの利用を隠さない
- 同じ求人に応募しない
- 選考の進捗を合わせる
複数の転職エージェントを使う際の注意点① 複数のエージェントを使っていることを隠さない
一番の注意点はこれです
上の方で書いた通り、転職した人は平均で4社ほどの転職エージェントを利用しています。
このことか分かる通り、複数のエージェントを活用することは普通のコトで全く悪いことではありません。
隠さずに「複数のエージェントに登録してます」って言いましょう。その方が転職活動がスムーズに進みます。
エージェントはプロです。あなたが複数のエージェントに登録しているからと言って、気に障ったりとかはありません。
複数の転職エージェントを使う際の注意点② 複数のエージェントから同じ求人に応募するのはNG
同じ求人に複数のエージェントから応募すると、
- 応募先の企業
- 転職エージェントA
- 転職エージェントB
これらの企業に迷惑がかかりますし、報酬を巡ってそこそこ大きなトラブルになることがあります。
仮に内定が出た場合も評価に悪影響が出たり、最悪の場合は内定が取り消されることもありますので絶対にしないようにしましょう。
ただし同じ会社でも、求人が別物(部署やポジションが違う、など)ならOKなこともあります。その場合はエージェントとよく相談しましょう。
複数の転職エージェントを使う際の注意点③ 選考の進捗を合わせる
最終面接が終わって内定が出ると、応募企業から条件提示を受け、それを確認した上で入社します。
多くの場合、この内定出しから入社の意思表示までにもらえる時間は1週間程度。この期間内に返事をしないと、内定辞退の扱いになることもあります。
例えば・・・こんな感じで第二志望の会社だけ選考が進み、内定が出てしまった場合。
- 第一志望の会社:1次面接の結果待ち
- 第二志望の会社:内定承諾するだけの状態
- 第三志望の会社:書類選考通過、面接日程調整中
ぼくら的には第一志望の結果が出るまで待ってほしいですよね。実はこれ、待ってもらえたとしても限界があります。
こうならないように、選考中からどこかの選考が極端に進まないように調整する必要があります。
エージェントには、他のエージェント経由で受けてる企業の選考状況も共有しましょう。各企業の選考進捗に合わせてコントロールしてくれるはずです。
相性のいいエージェントが見つかったら、他は切ろう
相性の良いエージェントさえ見つけたら、他のエージェントはほぼ用無しです
上記で紹介した、複数の転職エージェントを使うデメリットや注意点、読んでみてどうですか?
めんどくせっ
わかります
この面倒くささを無くすためには、エージェントの数を絞るしかありません。
何度か面談やメール等でのやり取りをすれば、「この人に任せたい」って思えるエージェントが見つかるはずです。
そういうエージェントが見つかったら、他のエージェントはもう使うのやめちゃいましょう。求人数を確保するために最低限のエージェントを残し、解約してOKです。
まとめ:転職時は複数のエージェントに登録しよう
エージェントを複数使うべき理由
- 求人数
- 専門性
- 個人の相性
- アタリハズレ
複数の転職エージェントを使うべき理由と、そのデメリット・注意点を解説しました。
たくさんの転職エージェントに登録して、自分にあう人を見つけた結果、ぼくは転職に成功。100万円の年収アップに成功しました。
今でのお世話になったエージェントの方とは連絡を取り合ってます。3ヶ月に1度は面談してもらってますし、半年に1度はプライベートで食事もしてます。
こうした関係は自分にとって財産になると思うので、オススメです。自分にとって最高のエージェントを見つけるために、ぜひ複数の転職エージェントに登録してみてください。
皆さまの転職活動がうまくいきますよう、心からお祈りしております。