こんにちは、小野です。
前回までで「マンションじゃなく戸建て。それも土地を買って注文住宅を建てる(ダメそうなら中古リノベ)」ということが決まりました。
次は、それを実現するためのお金周りを明確にしていきます。
家を買う上で一番の問題点がお金。
そりゃね、無限にお金があれば最高の家を建てますけども
現実には、家を建てるために払えるお金にも限度があるわけで。
「一生に一度だから」って調子に乗ると、分不相応な住宅ローンを抱えることになってしまいます。
ぼくらが家を買うのは「より幸せに暮らしたいから」です。
住宅ローンの支払いがキツイとか・・・家の購入が原因で極端に我慢が増えるのはまさに本末転倒。
綿密な予算計画は家の購入には必須だと思います!
「住宅ローン破産」なんて言葉もありますからね・・・怖すぎ
何度でも言うけど、我が家には貯金が50万円しかないっての忘れないでね
注文住宅を建てるために必要な費用とその平均・目安
とりあえず、注文住宅を建てるのに必要な費用がどんなものか整理していきましょう
自分たちの予算計画をするためには・・・まず「どんなお金がどのくらい必要か」を理解しなければいけません。
注文住宅を建てるのに必要なお金は、ざっくり以下の4つです。
注文住宅の費用
- 建築費用
- 土地費用
- 諸経費
- 設計・管理費用
注文住宅の費用① 建築費用:土地の有無で金額がかなり違う
「建築費用(建築費)」は家を建てること自体にかかるお金のこと。
注文住宅を建てるうえで、一番お金が必要なところですね!
いくらかかるのかと言いますと・・・
フラット35のデータ(2020年度)によれば、全国平均は以下の通りです。
建築費の平均金額
- 土地あり:3533万円
- 土地なし:2961万円
土地を購入しないといけない場合、その分建築費が抑えられるということですね。
ただ・・・皆さんお金持ってますね・・・・。土地がない人でも、建築費だけで平均3000万円くらいは使ってるということですからね・・・。
我が家にそんなお金無いんじゃないかな
ちなみに建築費には様々な費用が含まれていますが・・・大きく以下の2つに分けられます。
- 本体工事費
- 付帯工事費
本体工事費:建物本体をつくる費用
本体工事費は建物本体をつくるのに必要な費用です。
つまり「the 家を建てるのに必要なお金」って感じの部分になります。
建築費全体の7〜8割が目安みたいです
「本体工事費」に含まれるもの(例)
- 仮設工事
- 基礎工事
- 木工工事
- 内装工事
- 電気工事
- 空調工事
- 外装・屋根工事
- 住宅設備の設置工事
- 各種ライフラインの配管工事
- 建具・断熱材等の取り付け工事
など
ちなみに住宅会社選びをすると必ず「坪単価」という単語を目にします。
その住宅会社で家を建てた場合に、どの程度の費用が発生するかの目安としてよく使われる情報です。
この坪単価は多くの場合、本体工事費を延床面積(坪数)で割ることで求められます。
つまり付帯工事費を反映していないので、しばしば勘違いのもとになるようです。詳しくは後日改めて解説するかも
付帯工事費:建物本体以外にかかる費用
本体工事費が家本体の費用なら、「付帯工事費」はいえ本体以外にかかるすべての費用です。
建築費全体の2〜3割ほどが目安みたいです
「付帯工事費」に含まれるもの(例)
- 地盤調査・改良工事
- ライフラインの引き込み工事
- 外構工事(庭、駐車場、門、塀、etc)
- 照明やエアコンなど家具家電の取付工事
など
注文住宅の費用② 土地費用:購入には1000万円以上は必要?
土地を持っていない場合、家を建てるには新たに購入する必要がありますね。
フラット35のデータ(2020年度)によれば、全国平均は1436万円です。
だいたい1500万円ほどは土地の購入にお金がかかるってことですね・・・高いっ
ただし土地の購入費用は地域によってかなりのばらつきがあるので注意しましょう。
ぼくの実家がある青森県と、今住んでいる千葉では場所によっては10倍以上の差があります。笑
注文住宅の費用③ 諸費用:手続きとかに必要なお金
ここまで紹介した
- 建築費用
- 土地費用
この2つがあれば、家を建てられそうじゃないですか。
でも現実にはそうも行かず・・・土地の購入や住宅ローンの借入、家の建築にともない、各種税金や手数料、保険料などが発生します。
そうした土地・建物の購入に付随して発生する各種費用を「諸費用」と呼びます。
諸費用は注文住宅じゃなく、不動産の購入全般で発生する費用です。
例えば注文住宅の場合、建築費+土地購入費の10〜12%ほどが相場です
その中には以下のような費用が含まれます。
「諸費用」に含まれるもの(例)
- 印紙税
- 登記費用
- 仲介手数料
- 固定資産税清算金
- 火災保険料・地震保険料
- 事務取扱手数料・保証料
- 不動産取得税・都市計画税
など
注文住宅の費用④ 設計・管理料:設計事務所の依頼時に別途発生
ここまで紹介した以下の3つは、注文住宅を建てるなら必ず発生する費用です(土地を持ってる場合を除く)。
- 建築費用
- 土地費用
- 諸経費
これに加えて、家の設計を建築設計事務所に依頼するなら「設計・管理料」が発生します。
これは外部の建築士に家の設計と施工管理を依頼するための費用です。
建築費全体の10〜15%ほどが目安になるみたいですね
詳しくは後日改めて解説するかもしれません。
【7ステップ】注文住宅の予算決めの流れ
ここまでで注文住宅を建てるのに必要な費用の内訳がおおよそ理解できましたね
次は実際に予算を決めるための流れを解説します。
ちなみにこの方法はあくまでぼくがやった「小野家の場合の決め方」です。他にもやり方はあるかもです。
注文住宅の予算決め
- 毎月の支払い上限を決める
- 借入期間を決める
- 住宅ローンの借入金額が決まる
- 自己資金を決める
- 総予算と諸費用が決まる
- 土地・建物の優先順位を決める
- 予算配分が決まる
Step1 毎月の支払い上限を決める
住宅ローンで借りる金額は、「借りれる額」じゃなく「返せる額」にすること。
これは大前提であり、住宅ローンの基本です
無駄に多額のローンを組んで、最終的に破産とかしちゃったら最悪・・・というか地獄ですよね。人生が終わっちゃいます。
まずは自分の収入を考えて、毎月の支払い上限金額を決めましょう。
「ボーナス払い」とかもありますが、まずは毎月定額で払うお金のことだけを考えるのがオススメです。
「今の家賃と同じ(かそれ以下)」がわかりやすい
賃貸に住んでいる方なら、現在の家賃を参考にしてください。
ただし
- 今は夫婦共働き。でも子どもが産まれたら妻は退職予定
- 今は子どもがいないけど、3人は欲しいと思ってる
このように家族構成や収入状況の変化が見込まれる場合、それを踏まえて考える必要があります。
「返済比率=20〜25%」が1つの目安
「返済比率」とは、年収に対する年間の返済額の比率のことです。
- 年収(額面):500万円
- 毎月のローン支払:8万円
- ボーナス払い:なし
例えば上記の場合、返済率は19.2%(8万円x12ヶ月÷500万円)。
ちなみにフラット35の利用者で、土地を買って注文住宅を建てた人の返済比率は全国平均で23.8%です(2020年度)。
やっぱり20〜25%程度なんですね
例:家男の場合
ここから、実際の例を入れつつ説明したいと思います。
家を建てたい!
家族構成(年齢) | 自分(32) 妻(28) 子(1) |
世帯年収 | 自分 600万円 妻 専業主婦 |
現在の家賃 | 10万円 |
仮に家男さんが、現在の家賃と住宅ローンの支払金額を同額にする場合、返済比率はちょうど20%です(10万円x12ヶ月÷600万円)。
わりと安全な支払い計画と言えそうです
Step2 借入期間を決める
毎月の支払金額の目安を決めたら、次はローンの借入期間を決めましょう。
つまり「35年ローン」なのか、それより短いローンを組むのかということです。
個人的には、30代以下なら35年ローンでいいと思います
と言いますのも・・・借入期間って、短くするのは割と簡単です。繰越返済すれば、それだけで後から短くできます。
でも逆に借入期間を伸ばすのはすごく難しいんですね。
そのため、30代以下ならなるべく長く借りるほうがオトクなんじゃないかなーとぼくは思います。
あくまで個人的な考えですので、参考程度にお願いします
例:家男の場合
家を建てたい!
家族構成(年齢) | 自分(32) 妻(28) 子(1) |
借入希望期間 | 35年 |
ローン支払い後、家男さんは67歳。
現在は65歳までは働き続けることも難しくありません。
それを考えると特に問題ない借入期間かと思います。ただ、繰越返済は視野に入れておきたいですね。
Step3 住宅ローンの借入金額が決まる
毎月の支払額と借入期間が決まれば、ほぼ住宅ローンの借入金額が決まります。
厳密には、この他にも
- 借り入れる金融機関
- ローン金利
- 返済方式
これらも決めないと、ローンの借入金額は決まらないのですけど・・・とりあえずは暫定でOKです。
各種金融機関には住宅ローンのシミュレータがあるので、それを使って借入金額を調べることができます。
例:家男の場合
家を建てたい!
毎月のローン支払い希望額 | 10万円 |
ボーナス払い | なし |
借入希望期間 | 35年間 |
融資金利(暫定) | 35年間 1.3 %で固定 (2021年10月実績値) |
返済方法(暫定) | 元利金等 |
家男さんがフラット35で住宅ローンを組む場合、借入金額は3372万円になります。
Step4 自己資金を決める
住宅ローンで借りられる金額の目安がわかったら、自己資金額を整理しましょう。
主に貯金がメインになると思いますが・・・親の支援を受けられるっていう恵まれた人もいるはずですね。
住宅購入に対する親からの贈与は、最大で数千万円も非課税になります。
超絶お得制度なので、絶対に利用すべきです
仮に親が死んだ時にお金を受け取ると相続税が発生します。住宅購入に対する贈与税の免除なら、数十万円〜数百万円の節約になることも。
注文住宅に限らず、家を建てるなら絶対に親に相談すべきと思います。
ちなみにぼくの実家は貧乏なので、支援なんて受けられそうにありません(もちろん相談はしました)
うちもそう。両親がお金持ちってかなり羨ましいよね
例:家男の場合
家を建てたい!
貯金 | 200 万円 |
両親からの援助 | 250 万円 |
義両親からの援助 | 250万円 |
家男さんの場合、総額700万円(200+250+250 万円)が自己資金ということになりますね。
Step5 総予算と諸費用が決まる
住宅ローンと自己資金の金額が決まったら、その合計が総予算になります。
で、総予算が決まるとだいたいの「諸費用」も決まります。
上述した通り、諸費用は土地+建物価格の10〜12%が目安。
ここから計算すると、諸費用は総予算に対して、9〜11%になります。
暇な方は計算してみてください
例:家男の場合
家を建てたい!
住宅ローン | 3372 万円 |
自己資金 | 700万円 |
この場合、合計4072万円が総予算ですね。
このとき諸費用は366〜448万円になります(予算を使い切る場合)。
Step6 土地と建物の優先順位を決める
総予算と諸費用が決まれば、自動的に土地+建物に使えるお金も決まりますね。
あとは土地と建物にどのくらいずつお金を払うかを決めればOKです。
その予算配分を決めるには「土地と建物の優先順位」が必要になります。
例えば以下のような場合は土地を優先すべきだと思います。
- 通勤の利便性が重要
- 庭に大きな畑が欲しい
- 子供の学区に希望がある
逆に以下のような方は建物を優先すべきです。
- 自然素材をふんだんに使いたい
- とにかくオシャレな家に住みたい
- 浴室など住宅設備にこだわりがある
これは価値観とかにもよるので、家族とよく話し合うべきでしょう。
ただしすでに土地を持ってる場合、建物の優先度が100%になりますねw
例:家男の場合
家を建てたい!
家族構成(年齢) | 自分(32) 妻(28) 子(1) |
通勤 | 毎日必要 |
通学 | 不要(子は未就学児) |
ペット | 将来は犬を飼いたい |
これは考え方によりますが・・・毎日の通勤が必要なら、せめて片道1時間くらいで通える位置に住みたいですよね。
子どももいますし、将来は犬を買いたいなら、少しでも庭の広さがある方が満足度は高いんじゃないでしょうか。
というわけで、立地や広さを考え、土地を優先したほうが良いように思います。
Step7 土地と建築費の予算配分を決める
優先順位が決まったら、土地と建築費の予算配分を決めていきましょう。
まず優先順位が高い方の金額を決めて、残りの金額が他方の予算です。
[土地優先の場合] 住みたい家の広さを考え、土地価格の相場と照らし合わせる
土地優先の場合、まずは住みたい家の広さをざっくり考えてみましょう。
例えば夫婦+子供2人の家庭の場合、広さの目安はこんな感じ(建物の延床面積)。
- 都市圏:30〜35坪(約100〜115㎡)
- その他:35〜40坪(約115〜132㎡)
いまいち広さがわからない場合は、実際にSUUMOとかで物件情報を見てみるとよいです。
自分たちが住みたい間取りに近い家の広さを参考にしてください
で、建物を建てるのに必要な面積(建築面積)は延床面積の半分くらい(総二階の場合)。
あとは庭や駐車場など、敷地内に欲しいものを考えると・・・おおよそ土地に必要な面積が出てきます。
仮に延床面積32坪、駐車場1台分のスペースが欲しいなら、土地の面積はだいたい34坪前ですかね。
必要な土地面積がわかったら、次は実際の価格を確認。
住みたいエリアの土地の情報を見ながら、地価の相場観を養いましょう。
- 駅からの距離
- 接道の種類・幅員
- 病院や学校との距離
などなど、似たような条件の土地は坪単価がだいたい同じくらいになってます。
仮に坪単価50万円ほどなら、34坪の土地を買うには1700万円ほどの予算が必要です(34坪 x 50万円)。
それ土地+建物に使えるお金から引いた金額が、家を建てるのに使える金額です。
その金額で家を建てられる住宅会社を探すことになります。
[建物優先の場合] 住みたい家に必要な予算を決めて、残り予算で土地を探す
建物が優先の場合、まずは自分の好みの建物を建てられる住宅会社を探しましょう。
住宅会社によって得意不得意があるからです。
- 北欧風デザインの家
- 防音設備がある家
- 純和風建築の家
などなど、家の要望を整理し、対応可能な住宅会社を探します。
普段は純和風な家を建てている会社に「フレンチテイストな家を建ててくれ」って言っても、思った通りの家にはなりませんからね・・・。
好みな住宅会社が見つかったら、必要な間取りと予算感について相談します。
詳細な設計は土地が決まらないとできませんが・・・ざっくりとした要望がわかれば、簡易的な見積もり(だいたいの予算感)は教えてくれるはずです。
土地+建物に使える予算から、住宅会社からの簡易見積りの金額を引いた金額が、土地に使える予算です。
その金額で買えて、自分が妥協できるラインの土地を探すことになります。
例:家男の場合
家を建てたい!
総予算 | 4072 万円 |
諸経費 | 448 万円 |
優先度 | 土地 > 建物 |
希望エリアの推定坪単価 | 52万円 |
まず総予算が4072万円、諸経費が448万円なので、土地+建物に使える金額は3624万円。
家族で相談した結果・・・希望の家は以下のような条件になると想定しました。
- 家の延床面積:30坪
- 敷地面積:34坪
希望エリアの坪単価が52万円なので、土地の購入予算は1792万円(34坪 x 52万円)。
したがって建物に使える予算は1768万円です(3624 - 1792 万円)。
つまり坪単価59万円前後(1768万円 ÷ 30坪)で家を建てられる住宅会社を探すことになります。
予算が決まったらいよいよ本格的に動いていく!
上記の流れでだいたいの予算は決まるはずですね
土地と建物、どっちを優先するかで動き方は微妙に違いますが・・・あとは実際に家を建てるために動いていくだけです!
こうやって予算をあらかじめ決めてから住宅会社を見てみると、自分にとっては高すぎるハウスメーカーとかも一瞬でわかるので、無駄な時間を過ごさなくて済みますよ。
ちなみに小野家の予算は・・・
まぁまぁ無難に予算を策定しました
ぼくらの予算ですけど、前提条件として下記を置きました。
- 毎月の支払いは今の家賃+α
- 共働き、夫婦ともにローンを組む
- でもぼくだけでも払おうと思えば…
- 借入期間は35年、できるだけ長く
- 自己資金は基本ゼロ(貯金50万だし)
- どちらかと言えば建物より土地優先
その結果、結論として「建物部分の予算は外構込みで2500〜3000万円くらい」という形に。
基本的に2500万円で建物をつくるように進めていって、オプションを追加しても3000万円には収まるような感じになればいいなと・・・。
ちなみに、もちろん土地部分の予算も決めてますがちょっと恥ずかしいので伏せます。
ごめんなさい
まぁそのうち、気が向いたら書いちゃうかもしれませんけど。
まとめ:予算は最重要!小野家の予算は・・・
注文住宅の予算決め
- 毎月の支払い上限を決める
- 借入期間を決める
- 住宅ローンの借入金額が決まる
- 自己資金を決める
- 総予算と諸費用が決まる
- 土地・建物の優先順位を決める
- 予算配分が決まる
小野家ではこんな感じの流れで住宅購入予算を決めていきました
予算は死守する感じで、家の購入を進めていきたいと思います!!!
次回は実際に行動に移す・・・と言いたいところですが、まだ動きません。笑
今回自分で決めた予算感に自信を持つために、FPさんに相談してみることにします。