Webディレクターの仕事
- 企画提案
- 要件定義
- 制作管理
- 納品管理
- 運用管理
- マーケティング
- 各種リソース管理
- 誰もやらない仕事
ぼくは受託制作・事業開発の両方の経験を持つ現役Webディレクター。今では上位職のWebプロデューサー・プロダクトマネージャーとして働くことも多いです。
今回はぼくの経験も踏まえたうえで、これらWebディレクターがやるべき8つの仕事について詳細に解説します。
Webディレクターがやる8つの仕事と具体的な内容まとめ
これはWebサイト・サービスを作ってから運用するまでの流れを示しています。
この流れの中でWebディレクターはたくさんの仕事をしていくわけです。
それを種類ごとに大きく分けたものがこちらの8つ。
Webディレクターの仕事
- 企画提案
- 要件定義
- 制作管理
- 納品管理
- 運用管理
- マーケティング
- 各種リソース管理
- 誰もやらない仕事
具体的な仕事内容も紹介しますが、あくまで例であることをお忘れなく。
仕事① 企画提案
Web制作で実現したいことを定義し、決済者に対して提案を行います。
最初に行うのは、制作会社ならクライアントからのヒアリング。事業会社ならWebプロデューサーやプロダクトマネージャーとの打ち合わせです。
どんなWebサイトをつくるかの案をつくり、決定権のある人にそれをプレゼンします。
具体的な仕事内容
- ヒアリング
- 各種打ち合わせ
- 市場・競合の調査
- プレゼンテーション
この辺の仕事は、担当営業やWebプロデューサーと役割分担をしながら実施するケースが多いです。
仕事② 要件定義
具体的にどんなWebサイトを制作するか、詳細を決めてドキュメント化します。
要件定義の内容の例
- 目的
- コンセプト
- 必要なページ
- 各ページの役割
- 各ページの構成要素
このようなことを決めて、チームに共有。
この段階で、Webディレクターがワイヤーフレームをつくることも多いですね。
制作会社だと要件定義書が納品物に含まれてたりします。その場合はより詳細なドキュメントが求められます。
具体的な仕事内容
- コンセプト決定
- サイト構成の決定
- 各ページの構成要素決定
- 要件定義書の作成
Webプロデューサーがいる場合、コンセプトの決定等はWebプロデューサーがやるケースがほとんどです。
一方で細かいページの構成を決めたり、それを要件定義書に落とし込む作業はおおよそWebディレクターの仕事になります。
仕事③ 制作管理
実際に制作の段階に入ったら、こういったことを管理していきます。
管理することの例
- 制作が順調に進んでいるか
- 求められる品質に達しているか
- 納期にきっちり間に合わせられるか
他にも、テスト項目の決定など、制作に必要な各種ドキュメントを作ったりもします。
具体的な仕事内容
- スケジュール管理
- サイトの品質管理
- テスト項目の作成
- 各種の管理表作成
- 動作確認の実施
スケジュール管理やサイトの品質管理はWebディレクターの最も重要な仕事の1つ。
そのための管理表の作成など、ここでもドキュメントをたくさん作ります。
テスト項目作成の一部をエンジニアに依頼したり、動作確認をテスターに依頼したりと、チーム内で役割分担しながら対応を進めていきます。
仕事④ 納品管理
つくったWebサイトを依頼者に納品し、請求を行います。
ここもWebプロデューサーや担当営業と役割分担して行うことが多いです。
ちなみに、制作会社での仕事はここまで。
ここから先はあまりやりません。
具体的な仕事内容
- マニュアルの作成
- 納品書の作成
- 検収表の作成
- 請求書の作成
- 請求管理
依頼者に納品する各種ドキュメントの作成や、納品のための検収表(チェックシートみたいなの)をつくったりします。
担当営業に任せる仕事も多いです。
これらの仕事は事業会社ではほぼやる機会がありません
仕事⑤ 運用管理
つくったWebサイトを実際に運用していきます。
運用に必要なありとあらゆることに対応。内容は取り扱うサイトの種類によって違います。
メディアならコンテンツ制作、ECサイトなら商品の掲載作業などです。
具体的な仕事内容
- コンテンツ制作・掲載
- 問い合わせ対応
- 運用フロー構築
- 障害対応
こういった対応を安定して行うための体制・フローの整備も重要な仕事です。
そしてサイトに何かしらの障害が起きたら、その対応もWebディレクターが陣頭指揮を執ります。
仕事⑥ マーケティング
サイトの目標を定め、それを達成するために必要な各種の対応を実施します。
事業目的に沿ったKPI(目標値)を定義し、現状を分析。その差分を埋めるための施策を立案し、遂行。
具体的な仕事内容
- KPI定義
- 現状分析
- 施策立案
- 優先順位決定
- 改善施策の提案
- 改善施策の実行
この辺は事業会社で働かないと経験できないことばかりです。
それぞれ付加価値のあるスキルも身につきます。
仕事⑦ 各種リソース管理
チームに存在するリソースを管理・補強します。
Web制作・運用で重要となるのは、大きく分けてこの2つです。
リソース
- 人的リソース
- 金銭的リソース
それぞれリソースが不足する場合は、クライアントやWebプロデューサーなどと相談しながら、補充や要件の修正等を行います。
具体的な仕事内容
- 人員調整
- 予算管理
- 委託先の選定・管理
- 業務委託契約の締結
- チームのコンディション管理
これらはWebプロデューサーが担当することが多いです。いない場合はWebディレクターの仕事になりますけど。
現状のリソースを正しく把握し、不足しそうなら素早くそれを察知し補充する。
仕事⑧ 誰もやらない仕事
その他、チームメンバーがやらない仕事は全部Webディレクターの仕事です。
「クライアントの無茶な依頼をいなす」とかね
やってくれる人がチームにいればお願いしますが、いなければ自分でやるしかありません。
会社によって対応範囲は異なる
ここまで、Webディレクターとして対応する可能性がある仕事をすべて並べました。
もちろんこれらすべてを1人でやるのは不可能ですから、会社によって役割分担があり、対応範囲が違います。
最も大きな違いは、働く会社が「制作会社」なのか「事業会社」なのか。この違いは下記の記事で解説しました。
≫ Webディレクターの種類 制作会社と事業会社の違いまとめ
そして、チームの状況次第でも仕事内容は変わります。
このように、Webディレクターの仕事は状況に応じて千差万別です。だからこそ柔軟に、臨機応変に対応していく必要があります。
チームメンバーを頼って、適切に仕事を振る。
自分でやるべきことはきっちりやる。
まとめ:仕事多い。でもできることが多いほど給料は増える
Webディレクターの仕事
- 企画提案
- 要件定義
- 制作管理
- 納品管理
- 運用管理
- マーケティング
- 各種リソース管理
- 誰もやらない仕事
Webディレクターの仕事、多すぎませんか。
もっと給料増やしてほしいです。
ちなみにこれら全部を完璧にできるWebディレクターはなかなかいません。
できることが多いほどWebディレクターとしての価値は上がっていきます。