「WebディレクターはAIで駆逐される」という意見もあって、将来性に不安を感じている人が結構います。
断言します。Webディレクターには将来性がある。
ただし残念ながら、将来性があるとは言いつつ全員が生き残れるってわけじゃありません。淘汰されるWebディレクターもいます。
今回は現役Webディレクターとして、Webディレクターに将来性があると言える理由と、生き残るための対処法をそれぞれ考えていきたいと思います。
Webディレクターに将来性があると言える3つの理由
冒頭でもお伝えした通り、ぼくは「Webディレクター」は圧倒的に将来性がある職業だと思っています。
将来性があると言える理由
- IT業界の成長性の高さ
- 知識やスキルの高度化・広範化
- 人とのコミュニケーションの重要性
これらがその理由。1つずつ簡単に解説します。
理由① IT業界の成長性の高さ
まず第一に、こちらをご覧ください。
全世界の企業の、時価総額ランキングです。
- Saudi Aramco(石油)
- Microsoft(ソフトウェア)
- Apple inc.(電子・情報技術)
- Amazon Inc.(小売り・通信)
- Alphabet Inc.(インターネット)
- Facebook(インターネット)
- Alibaba Group(インターネット)
- Tencent(インターネット)
- Berkshire Hathaway Inc.(金融等)
- Johnson & Johnson(医薬品)
見てわかる通り、TOP10のうち6つがIT企業なんです。
第二に、こちらの日本国内における、広告費の推移を示したグラフをご覧ください。
唯一、インターネット広告だけが爆発的に伸び続けていることがわかります。
インターネット広告市場は右肩上がりで伸びており、2019年には初めてTVCMも超えました。そして、その勢いは止まっていません。
これら2つの事実からわかる通り、IT業界はその他の業界に比べて圧倒的に成長し続けています。
そんな業界において、現場のリーダーとなるのがWebディレクターです。
理由② 知識やスキルの高度化・広範化
Webディレクターは今でも様々なスキルが求められる職種です。
そして、その傾向は今後より顕著になっていくのは確定的です。
Web制作やマーケティングに必要な知識やスキルは既にかなり高度化しています。そしてその範囲もどんどん広がっている。
高度化した知識・スキルの例
- DMP
- AI活用
- MA活用
- PWAMP
こうした知識・スキルを取りまとめる専門職として、Webディレクターの立場が強くなっていくのは間違いないと考えています。
理由③ 人とのコミュニケーションの重要性
Webディレクターにとって最も重要な仕事はコミュニケーションです。
クライアントから要望をくみ取り、メンバーの状況を見ながらチームを指揮しないといけません。
人と接することが最も重要になるため、そう簡単にAIが取って代わることはできないと考えています。
淘汰されるWebディレクターの特徴
ここまで解説したとおり、ぼくはWebディレクターに将来性があるのは間違いないと思ってます。
でもその将来性は、すべてのWebディレクターにあるわけじゃありません。
一部のWebディレクターは淘汰されてしまうだろうと考えています。
淘汰されるWebディレクターの特徴
- ディレクションしかできない
- 情報感度や向上意欲が低い
- 論理的思考力や理解力が低い
特徴① ディレクションしかできない
ぶっちゃけ「ピュアWebディレクター」は淘汰されるんじゃないかと思ってます。
ディレクターには様々なタイプがいて、それぞれ得意分野が異なります。
- スケジュール管理
- クライアントとの折衝
- 各種ドキュメントの制作
こういったディレクション的な仕事は、場数を踏めば誰でもできます。ドキュメントの制作に至っては、AIで簡単に代替できてしまうはず。
ですから、得意分野が無い、ディレクションしか出来ないようなWebディレクターは淘汰されることでしょう。
特徴② 情報感度や向上意欲が低い
Web業界の進化のスピードはマジで半端ないです。
そこに追いつくためにアンテナを常に高く保ち、学び続けられる人以外は淘汰されると思います。
集めた情報を活用し、自分のスキルを伸ばし続けないと生き残れません。
特徴③ 論理的思考力や理解力が低い
情報を集めても、それを活かせないと無意味です。
そのために必要なのが、論理的思考力や理解力。
ドンドン高度化するWeb制作の技術や知識に対応できないWebディレクターは淘汰されます。
Webディレクターとして生き残るための3つの対処法
では、Webディレクターとして生き残り、将来性をつかみ取るためにはどのようにすればよいでしょうか。
生き残るための対処法
- スキルを身につける
- 情報を集める癖をつける
- 「なぜ?」を考える癖をつける
対処法① スキルを身につける
例えばこんなの。
- マーケティング
- システム開発
- デザイン
こういった専門知識を習得することで、他のWebディレクターと差別化することが大切です。
身につけた知識・スキルは業務で実践し、実務能力として扱えるようにしておきましょう。
具体的なスキルの身に着け方
個人的には副業して実践しながら身につけることをオススメしてます。
まずはブログとかつくって、自分でメディアを制作・運用してみるのが良いですよ。
≫ Webディレクターなら全員副業ブログをやるべき3つの理由
あとはプログラミングスクールなどの学習サービスも使わない手はないですね。
登録すべきプログラミングスクール
対処法② 情報を集める癖をつける
ぼくは毎日500~1000ほどのWeb上の記事に目を通すようにしています。
他にも本を読むなどして、他社の事例や新しい技術の情報に常に触れる環境を作ることが大切です。
具体的な情報の集め方
RSSリーダーの利用がオススメです。
「Feedly」や「Inoreader」が有名。
RSSリーダーにWeb関連の情報を発信するメディアの登録をしてください。後は毎日、目を通すだけです。
同時に、独自でRSSを生成するサービスも便利です。RSS配信していないメディアのRSSを生成することで、お手軽に新着記事を受け取れるようになります。
RSS生成サービス
対処法③ 「なぜ?」を考える癖をつける
知識やスキルは集めるだけじゃNG。扱えないと意味がありません。
そのために重要なのが「なぜ?」を考える訓練です。
例えばWebサイトを見たら、こういったことを考えます。
- なぜこのボタンは赤色なんだ?
- なぜこの位置にメニューを置いた?
- なぜこの画像はこの大きさなんだ?
例えば新しいツールの情報を見たら、こういったことを考えます。
- うちの事業に活用するなら、どんなことができる?
- このサービスはどこで収益を上げられる?
- うちの事業で似たビジネスモデルを構築するならどんな構造にする?
例えば業務提携やM&Aの情報を見たら、こういったことを考えます。
- この取り組みの目的はなんだ?
- 業界にはどんな影響が起こる?
- うちの事業に活用できる点はないか?
こんな感じで、触れたものや情報に対し、様々なことを考える癖をつけることが大切です。
これを繰り返すことで、自分の中の引き出しが増えていきます。
具体的な癖のつけ方
これもRSSリーダーを使うのがオススメです。
たくさんの情報に触れ、考えるようにしてください。
後は、とにかくたくさんのWebサイト・アプリを触ってみることが大事ですね。
話題のゲームやサービスが出たら、とりあえず使ってみる、ということを心がけてください。
まとめ:将来性はあるけどスキルアップ必須
将来性があると言える理由
- IT業界の成長性の高さ
- 知識やスキルの高度化・広範化
- 人とのコミュニケーションの重要性
これらの理由から、Webディレクターは間違いなく将来性のある職業だと思います。
一方で、スキルの無いWebディレクターは淘汰されてしまう可能性もある。生き残るためには
生き残るための対処法
- スキルを身につける
- 情報を集める癖をつける
- 「なぜ?」を考える癖をつける
このような対処法を実践し、自分の価値を高めていくことが大切です。
これからWebディレクターになるという方は、このことを胸に刻み、常に向上心を持つようにすると良いかと思います。