不動産取引のタブーを犯して土地の仲介手数料の減額交渉をした理由

前回は閑話休題ということで・・・注文住宅の引渡しを先延ばしにする方法について考えてみました。

今回は本題に戻ります。

以前、ワク土地Eの良いところと悪いところを整理したとき、

• 小学校との距離
• 幼稚園からの騒音

この2点が気になるポイントとして残っていました。

ですがその後、上記以外にも忘れていた重要課題が2つほど残っているという話をしました。

そのうちの1つが保育園問題。

これについては調査＆検討の結果・・・

引越し時期を綿密にスケジューリングすれば問題ないことがわかりました。

ちょっとギリギリでしたが、保育園問題が原因でワク土地Eを諦めずに済みそうです。

さて。

今回は忘れていた重要課題の2つ目「どこを通して買うか」について書きたいと思います。。

2つ目の重要課題、それは「どこを通して土地を買うか」ということ

というのも、この「ワク土地Eをどこから買うか」という話を通して、ぼくは不動産取引のタブーを犯してしまったから。

ですが、綺麗事ばかり書いていても仕方がないので・・・

ぼくが今回、家を建てるにあたって起こったこと・やったことは、（他人に多大な迷惑をかけない限りは）なるべくそのまま書いていこうかと思いまして。

それで書くことにしました。

ただし、解説にあたっては不動産取引の仕組みも関わってきますので、そのへんをまずは少し掘り下げてみようと思います。

売主が個人なら、原則として仲介会社を介して取引する

不動産を購入する場合、元の所有者が誰かによって取引形態が微妙に変わってきます。

• 所有者が不動産会社の場合：
  その会社と直接、または別の不動産仲介会社を介して売買契約を行う
• 所有者が個人の場合：
  不動産仲介会社を介して売買契約を行う

こんな感じですね。

今回のワク土地Eの場合、所有者＝売主様は個人の方ですので、後者となります。

したがってぼくは、ワク土地Eを買うには必ず不動産仲介会社を通さなければいけません。

逆に言えば・・・

ぼくと売主様の間に立つ仲介会社は、どの会社でも大丈夫なんです。

つまりどこの会社に仲介を依頼しようと、ワク土地Eを買うことは可能。

一部、仲介手数料が安い会社がある

どこの会社でも同じ土地を買えるなら、

って思うじゃないですか？

その時、重要になるのが「仲介手数料」です（他にもサポート体制とか、いろいろあるとは思いますけど）。

不動産仲介会社にとって、仲介手数料が唯一の収入源。

この仲介手数料は法律で上限が決められており、実はどこの会社もほとんど共通で

土地価格の3%＋6万円（税別）

なことが多いです。

ただし一部の会社では、この仲介手数料を値引きしているケースがあるので・・・どうせ同じ土地を買うなら

と思いますよね？

だって、土地って何千万円とかするじゃないですか。仲介手数料が1%分安くなるだけで数十万円変わってきますからね・・・。

普通は「どこを通して買うか」は悩む必要がない

ですが、基本的に仲介手数料の安さだけを理由に、不動産仲介会社を変更することはできません。

なぜなら「その土地を最初に紹介した会社から買う」が不動産取引における常識・マナーだからです。

今回のぼくの場合、最初にワク土地Eを紹介してくれたのはツリーハウジングです。

したがって、不動産取引の常識に照らせば・・・

ツリーハウジングに仲介をお願いするのが一般的、ということになります（ツリーハウジングは工務店ですが、不動産仲介機能があります）。

別の会社から買うのは業界のタブー

自分でSUUMOとかを使って見つけた土地なら問題ないと思いますが・・・

「不動産会社から紹介された土地を、別の会社から買う」のは不動産業界における最大のタブー（マナー違反）の1つです。

その土地を探して紹介するのにも人件費がかかっているわけですから。

上述したとおり、不動産仲介会社にとっては仲介手数料のみが収入源なので・・・

途中で取引会社を変更すると、元の会社にとってはタダ働きになってしまいます。

つまり今回の場合、ツリーハウジング以外からワク土地Eを買うのはマナー違反ということになるわけです。

ですので・・・もしも「この会社を通して土地を買いたい！」と思うような会社があるなら・・・

• その会社からのみ紹介を受ける
• 自分でSUUMOとか使って探す

のどちらか（または両方）で不動産情報を探すことをオススメします。

タブーを犯してまで別の会社を使いたかった、たった1つの理由

ですが、ぼくはツリーハウジングからは買いたくなかったんですね。

その理由は・・・

まだツリーハウジングで家を建てると決めてないから

です。

ツリーハウジングで家を建てると決めたわけではない

ツリーハウジングの建てる家については、すでに

• モデルハウス2ヶ所
• 完成住宅1ヶ所

を見学しています。

この経験を通して、とても良い家を建てていると感じておりましたので・・・

ツリーハウジングとの契約についてはかなり前向きには考えています。

しかしながら、まだツリーハウジングとの契約を確定できる段階にはありません。

住宅会社にとって「不動産仲介のみ」は恥ずかしいこと？

実は先日、ジャパンヘルスに行った際にこんな会話をしていました。

※ ちなみにジャパンヘルスには、ツリーハウジングと同様に不動産仲介機能があります。

つまり、

• 住宅会社として、不動産仲介のみの仕事は受けられない
• その可能性があるなら、不動産会社に相談してくれ

ってことですよね。

キーワードはやはり「（うちは住宅会社なので）土地取引だけになると赤っ恥」ってところじゃないかと。

ツリーハウジングは「土地のみでもいいよ？」と言ってるが…

ツリーハウジングの完成住宅見学会に参加した日・・・

実は打ち合わせでジャパンヘルスと全く同じ質問をしていたんです。

• 建物の契約をした場合：
  土地価格の2%＋6万円（税別）
• 建物の契約をしない場合：
  土地価格の3%＋6万円（税別）

というわけで、ツリーハウジングで土地を購入した場合でも、他社さんに建物を依頼するのはOKと言っていただいてます。

また最終的に建物もツリーハウジングにお願いした場合、土地価格の1%分は手数料がお得になります。

メリットもあるけど…断りづらくなるから他社から土地を買いたい

上述の通り、ツリーハウジングは

• まずは土地探しの手伝いをさせて欲しい
• もしその後、他社に建物を依頼することになっても構わない
• 自社に依頼してくれれば、仲介手数料を割引するよ

と言ってくださってます。

これはぼくにとってメリットのある取引と言えるでしょう。

しかし！

ジャパンヘルスさんも言ってましたが、住宅会社なのに

「土地は紹介したけど家は発注してもらえなかった」

なんてことになったら、かなり恥ずかしいんじゃないでしょうか・・・。

となると「仲介手数料の1%分の割引」を武器に、必死になって営業をかけてくることが容易に想像できますよね。

ぼくとしても、断りづらいですし。

なので、ツリーハウジングと建物の契約をする意志が固まっていない以上・・・

土地については別の不動産会社を介して購入したいと考えました。

白羽の矢が立ったのはイーストハウスのザブトン

じゃあ「どこで土地の取引をするの？」ということになりますが・・・これは決まっています。

イーストハウスさんです。

もともとは建売を紹介してもらってたんですが・・・

土地の紹介もできるということで、以下の通り、関係性をキープしておりました。

「いろいろと思うところがあり」ってのが、今回の話ですね。笑

イーストハウスに土地取引をお願いしたかった3つの理由

イーストハウスにお願いすることにした理由は以下の通り。

1. 関係性がすでにある
2. 大手なので金融機関に強い
3. 大手すぎず、柔軟性がある

イーストハウスにお願いした理由①　関係性がすでにある

イーストハウスの担当者であるザブトンとは、建売の見学も含めてそれなりの関係性を築いています。

また新たに別の会社で、そこそこ信頼できる担当を探すのは骨が折れます。

すでに信頼関係が一定ある会社と取引するのは、ぼくとしても安心感がありますね。

イーストハウスにお願いした理由②　大手なので金融機関に強い

ツリーハウジングは地方の中堅工務店。

年間の施工棟数も40棟前後で、それほど多くはありません。

一方、イーストハウスは全国でも上位に食い込む不動産仲介会社。

金融機関との取引件数はツリーハウジングとは比べ物になりません。特にザブトンが属している支店は、千葉県内でも有数の取引件数を誇る支店でした。

取引件数が多いということは、金融機関との太いパイプがあるということ。

住宅ローンの審査をする上でも、より良い条件を引き出しやすい環境と言えるでしょう。

イーストハウスにお願いした理由③　大手すぎず、柔軟性がある

サラリーマンの方ならご存知と思います。

会社というのは、大きくなるほど柔軟な対応が難しくなるんですね。

イーストハウスは大手ですが、規模感としてはそこまで大きな会社ではなく、一定の柔軟性を保った会社さんです。

つまり・・・

仲介手数料の減額交渉ができそうな気がする。

（ぼくがそう思ってるだけで、ほとんど減額はしてくれないと思いますけど）

おそらく

• 三井不動産
• 住友不動産販売
• 東急リバブル

などの超大手企業だと、仲介手数料の減額なんて絶対に受けてもらえないと思います。

というか、そもそも今回のように「他社が最初に紹介した物件を引き継いで仲介する」ことすら断られるかもしれません。

その点、イーストハウスさんなら一定の柔軟性がありますので、こちらとしてキッチリ仁義を通しさえすれば、対応してくれると思います。

ザブトンに今回の件を相談してみた

というわけで、ザブトンに

• 住宅会社から紹介された土地だが、仲介して欲しい
• 最初から紹介を受けた物件じゃないし、手数料を値引きしてくれ

という相談をしてみました。

その際、

• ツリーハウジングが現在の最有力候補
• ツリーハウジングに建物をお願いすると、仲介手数料が1%安くなる

ということも伝えています。

ザブトンには昼頃に相談をしたんですが・・・

その日の夕方には

との連絡が！

これはありがたい・・・！

頑張ればもっと仲介手数料が安い会社を見つけられそうですが・・・

これ以上の不義理はしたくないので、イーストハウスさんを仲介会社として使うことを前提に契約を進めたいと思います。

ツリーハウジングにも説明し、ご理解いただきました

もしもツリーハウジングが納得しないなら・・・この話はナシ。

普通にツリーハウジングからワク土地Eを買うことにします。

全員が気持ちよく取引できないなら、それはやめたほうがいいですからね。

ちょうどツリーハウジングと打ち合わせの予定があったので、そのときに説明しました。

ちなみにマイ仲さんとスル松さんがいました。

• ワク土地Eを契約したいと思っていること
• まだツリーハウジングとの契約は約束できないこと
• ただし志望順位はツリーハウジングが第一位であること
• イーストハウスの方が、仲介手数料や住宅ローンの条件が良いこと

などを正直にお伝えし、ワク土地Eの取引はツリーハウジングではなくイーストハウスで行いたいと説明しました。

というわけで、ツリーハウジングさんにもご理解いただくことができました。

しかも大変ありがたいお言葉まで頂いてしまいました・・・良かった。

まとめ：精神的に疲れるのであまりオススメはしません

これで・・・

住宅会社の縛りも無く、

仲介手数料も減額でき、

住宅ローンにも強い。

・・・と、結果としてはベストな形に落ち着かせることができました。

まず冒頭からお伝えしているとおり、業界のタブーですから。

住宅会社・不動産仲介会社の両方から嫌われる可能性があります。

その後の家造りに悪影響になるかもしれないので、避けたほうが無難でしょう。

それに・・・こういう不義理をするのは、精神的にすごく疲れます。

やっぱり一番良いのは・・・土地を探す前に、取引する住宅会社・不動産会社を確定させることだと思いますね。