靴磨きに慣れてくると、このように「より革にいいお手入れ」が気になり始めますよね。
そんな靴磨き中級者以上の方向けに、お手入れ歴10年以上のぼくが行っているお手入れを共有したいと思います。
という方は、15分でできるお手軽靴磨きを紹介している下記の記事を参考にしてください。
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【初心者向け】圧倒的に正しい靴磨きのやり方【保存版】
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お手軽靴磨きとの違いは各工程の丁寧さにあり
靴磨きは大きく3つの工程に分かれます。
靴磨きの3つの工程
- 汚れ落とし
- 栄養補給
- 磨き上げ
下の記事で紹介したお手軽靴磨きと今回紹介する靴磨きでは、各工程の細かさに違いがあります。
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【初心者向け】圧倒的に正しい靴磨きのやり方【保存版】
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工程1 汚れ落としは水性から油性へ
お手軽靴磨きでは水性のクリーナーであるステインリムーバーをおすすめしました。
今回の靴磨きでは油性のクリーナーを使用します。
クリーナーを油性にすることで得られるメリットがこちら。
油性クリーナーのメリット
- しぶとい汚れを落とせる
- 油性クリームやワックスの汚れも落とせる
- (油分の補給も同時に行えるものもある)
ただし油性のクリーナーは革へのダメージが大きいものも多いので、扱いに注意が必要です。
工程2 栄養補給は水分と油分を分けて考える
革にとっての栄養補給とはこれら2つを補給することです。
革に必要な栄養
- 水分
- 油分
お手軽靴磨きでは、乳化製クリームで同時に補給しました。
今回は
- 水分補給
→ デリケートクリーム - 油分補給
→ 油性靴クリーム(+油性クリーナー)
このようにそれぞれを別々に補給します。
そうすることでよりしっかりと栄養補給します。
工程3 磨き上げの工程を強化してより強い光沢を得る
お手軽靴磨きでは
- 豚毛ブラシでブラッシング
- 布で磨き上げ
- 馬毛ブラシでブラッシング
を行って磨きを行いました。
今回はこれに以下を追加し、より強い光沢を出すことを目指したいと思います。
- ストッキング磨き
- ポリッシンググローブでの磨き
中級者以上向けの靴磨きに必要なもの
デリケートクリーム(水分多め)
デリケートクリームを用意してください。
目的は水分の補給なので、水分が多めのものを選ぶのがポイントです。
ポイント
- 水分多めのものを選ぶ
- 基本的には無色のものがオススメ
- 予算は2000円前後
オススメのデリケートクリーム
チャンバレンレザーミルクのレザーケアリニメントがオススメです。
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革製品の保湿はこれ一択!チャンバレンレザーミルクの使い方&レビュー
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見つからない場合はM.モゥブレイのデリケートクリームもいい感じです
油性の靴クリーム
油性の靴クリームを使います。
ポイント
- 種類は「油性」を選ぶ
- 無色、もしくは使いたい靴の色と同じか少し薄めの色付きを選ぶ
- 会社ごとの差は微々たるものなので、好きなデザインのものを選んでOK
- 予算は2000円前後
オススメの油性靴クリーム
油性の靴クリームなら、迷ったらサフィールノワールのクレム1925を買っておけば間違いありません。
もし油性クリームが初めてならこれ以外は不要です。それくらい必須のクリーム。
ペネトレイトブラシ(豚毛)
ペネトレイトブラシは、クリームを塗るための小型ブラシです。
素手では塗るのが難しい細かい部分までクリームを塗ることができます。
ポイント
- 小型の豚毛ブラシ
- 靴にクリームを塗るのに使う
- クリームの色味ごとに1つ
- 購入に必要な予算感は300~500円
こちらも豚毛ブラシと同様、靴の色ごとに用意します。
オススメのペネトレイトブラシ
M.モウブレイのペネトレイトブラシを持っておけば確実。間違いないやつ。
まとめ買いするとお得な料金設定になってることが多いので、2~3本くらい一気に買うといい感じです。
油性クリーナー(汚れ落とし)
中級者以上向けの靴磨きでは油性の靴クリームを使用します。
ですのでクリーナーもそれに合わせて油性、またはそれに近いものを選びましょう。
ポイント
- 靴の汚れ落としに使うクリーナー
- 油性、またはそれに近いものを選ぶ
- 購入に必要な予算感は2000~3000円
オススメのクリーナー
タピールのレーダーオイルが最強です。
ただ少し扱いが難しいです。ちょっと油断すると塗りすぎて靴クリームが乗らなくなります。
使う際はぜひ使い方を解説したこちらの記事を確認してから使ってください。
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【最強オイル】タピールレーダーオイルの使い方&レビュー【注意点あり】
続きを見る
レーダーオイル以外ですと、ブートブラックのツーフェイスローション、またはレザーローションもオススメできます。
こちらは扱いが簡単なのもメリットですね。
ポリッシンググローブ
靴磨き専用の布でできたグローブです。フサフサのやつとか、普通の布みたいなやつとか、色んな種類があります。
使い込むとこいつで撫でるだけで革靴が光るようになります。
ポイント
- 購入に必要な予算感は500~3000円
- 使い込むと撫でるだけで革靴が光るようになる
オススメのポリッシンググローブ
しいてオススメを上げるなら、
- コロニル
- M.モゥブレイ
- 銀座大賀靴工房
このあたりのポリッシンググローブが値段と完成度のバランスがいい気がします。
使い古しのストッキング
使い古しのストッキングを使って磨くことでより強い光沢が出ます。
(いなければ自分でストッキングを履くのも1つの手です)
ポイント
- 普通のストッキング
- 使い古したやつが柔らかくなってていい感じ
- 購入に必要な予算感は0~500円
馬毛ブラシ、豚毛ブラシ、布、シューキーパー
この辺はお手軽靴磨きと同じでOK。
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【初心者向け】圧倒的に正しい靴磨きのやり方【保存版】
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【中級者以上向け】10年履ける靴に育てる靴磨き
それではいよいよ、中級者以上向けの丁寧な靴磨きのやり方をご紹介します。
手順① 靴ひもをほどき、シューキーパーを入れる【1分】
手順② 馬毛ブラシでブラッシング【3分】
ここまではお手軽靴磨きと全く同じです。
手順③ クリーナーで汚れを落とす【2分】
ここから、お手軽靴磨きと少しずつ違いが出てきます。
油性クリーナーを布に取ります。取る量は水性クリーナーと同程度で構いません。
※ 写真、使いまわしなので靴が違いますが許してください。
特にタピールのレーダーオイルを使用する場合は塗りすぎに注意してください。
レーダーオイルの使用法は下の記事にまとめていますので、使うときは必ずこちらも確認お願いします。
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【最強オイル】タピールレーダーオイルの使い方&レビュー【注意点あり】
続きを見る
油性クリーナーで拭き上げた後の写真がこちら。
ちなみに、汚れ落としをする前がこちらです。
お手軽靴磨きで使用したステインリムーバーとも比較してみましょうか。
めっちゃ落ちてる感じしません?
そしてレーダーオイルを使ったことにより油分も適度に補給されて、モッチリとした感触に仕上がってます。
手順④ デリケートクリームを塗る【2分】
デリケートクリームを革靴全体に塗ってください。
デリケートクリームを使うことで革靴に水分が補給されます。
手順⑤ 豚毛ブラシでブラッシング(1回目)【3分】
デリケートクリームを塗り終わったら、豚毛ブラシで全体をブラッシングしてください。
デリケートクリームが革になじんで、潤っているのが手触りでわかると思います。
手順⑥ 油性クリームを塗る【2分】
次にペネトレイトブラシで油性クリームを塗ります。
色付きのクリームを塗る場合は、デリケートクリームを塗ったときとは別にもう1個用意してくださいね。
油性クリームを使うことで革靴に油分が補給されます。
手順⑦ 豚毛ブラシでブラッシング(2回目)【3分】
豚毛ブラシで再度ブラッシングしましょう。
ペネトレイトブラシと同じく、色付きのクリームを塗った場合はデリケートクリームの時とは別のものを用意してください。
ブラッシングし終わったのが上の写真。
油性クリームは乳化性クリームに比べて光りやすいのですが、すでにかなり光沢が出てますね。
手順⑧ 綿100%の布で拭きあげる【2分】
手順⑨ 馬毛ブラシでブラッシング【2分】
布での磨き上げと馬毛ブラシでのブラッシングはお手軽靴磨きと同じです。どんどん靴の光沢が強くなってるのがわかりますよね。
基本的にここまでで靴磨きとしては完了してます。
もっと強い光沢が欲しい場合のみ、次の手順に進んでください。
手順⑩ ストッキングでの磨き上げ【1分】
使い古しのストッキングで磨き上げることでより強い光沢が出ます。
布と同じように指に使い古しのストッキングを巻いて磨くだけです。磨き終わったのがこちら。
手順⑪ ポリッシンググローブでの磨き上げ【1分】
最後にポリッシンググローブで磨きます。
いやね、肉眼で見ると結構違うんですが、写真だとよくわかんないですね。笑
ちなみにストッキングで磨いた方がギラぎらついた仕上がりになります。
そっちの方が好きな方は、ポリッシンググローブとストッキングの順番を逆にすると良いかもです。
磨く前後と比較
最後にクリーナーで汚れを落とした後と、磨きが終わった後とで見比べてみましょう。
かなり違いがあることが見て取れますね。
お手軽靴磨きとの比較
ここで、お手軽靴磨きと今回の手の込んだ靴磨きの差を見てみましょう。
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【初心者向け】圧倒的に正しい靴磨きのやり方【保存版】
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見た目の違い
- 左側(右足):お手軽靴磨き
- 右側(左足):今回の靴磨き
触感の違い
ただし触ってみるとかなり違います。
お手軽靴磨きと比べて、今回の靴磨きをした方が
- シットリしている
- モチモチしている
- ベタつきがない
といったような違いがあります。
手順の違い
今一度お手軽靴磨きと、手順の違いを振り返ってみましょう。
- | お手軽 | 今回 |
---|---|---|
準備 |
|
|
汚れ 落とし |
|
|
栄養 補給 |
|
|
磨き 上げ |
|
|
かなり各工程が丁寧にやられていることがわかります。
まとめ:たまには手厚く手入れして長く革靴を履きましょう
今回ご紹介した靴磨きは毎回行っているわけじゃありません。
普段はお手軽な方の靴磨きで終わらせてしまうことが多いです。
それでもたまには、今回ご紹介した方法で磨くようにしています。
適切に水分と油分を補給してあげるだけで、かなり革靴が潤うのがわかるからです。
大切な革靴。長く履くためにも、たまには手の込んだお手入れをしてあげたいものです。
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