こんな疑問に、年間300日以上革靴を履く革靴好きサラリーマンのぼくが答えます。
今回は、これまで(たぶん)20種くらいのシューキーパーを試した中で学んだ正しいシューキーパーの選び方についてご紹介。
この記事を読んで正しいシューキーパーを選べば、あなたの大切な革靴を10年後も履き続けることができるでしょう。
今回は特に、初心者の方にオススメのシューキーパーについてご紹介できればと思います。
まずは結論:初心者に最適なシューキーパーはこれ
初心者に最適なシューキーパーの4条件
- 木製
- スプリング式
- レッドシダーの無垢材
- 試着・返品・交換が可能な店で買える
こちらが本記事の結論。ぼく的な初心者にオススメのシューキーパーの条件です。
これらを満たすものを購入しておけば、とりあえずOK。
考えるのが面倒という方は、以下の記事でぼくのオススメを載せているので参考にしてください。
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【予算・価格帯別】オススメの初心者向けシューキーパーを厳選紹介
続きを見る
革靴にシューキーパーを入れた方がいい3つの理由
次に「革靴にはシューキーパーを入れとけ」と言われる理由について解説します。
ぶっちゃけシューキーパー入れるとか面倒じゃないですか。革靴1つずつに買うならお金もかかるし。
ぼくがそう思う理由がこちらの3つ。
入れるべき3つの理由
- 型崩れを防止できる
- ひび割れ等を防止できる
- 臭いの発生を防止できる
1つずつ簡単に解説します。
理由① 型崩れを防止できる
シューキーパーを入れると革靴本来の形状を維持できます。
ここで知っておいてほしいのが、革には「水分を含むと柔らかくなり、乾燥するときに固まる」という性質があるということ。
この性質があるために、革靴は履けば履くほどに型崩れします。
革靴が型崩れする流れ
- 履いて歩く
- 汗を吸って柔らかくなる
- 柔らかくなった革が歩くことで変形
- 乾く際に変形した状態で固まる
ざっくりこんな仕組み。なので
- 履いて歩く
- 汗を吸って柔らかくなる
- 柔らかくなった革が歩くことで変形
- 乾く際に変形した状態で固まる
↑ ココが問題
この時にシューキーパーを入れ、正しい形状をキープしてあげれば型崩れを防止できるわけです。
理由② ひび割れ等を防止できる
これは理由①に付随する効果です。
革靴を脱いだまま放置していると、どんどん深いシワが革に入ります。
この深いシワは、乾燥することでひび割れの原因になります。
シューキーパーを入れて余分なシワを伸ばしましょう。
深いシワの発生を防くことで、ひび割れ等のトラブルが起きにくくなります。
理由③ 臭いの発生を防止できる
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【保存版】革靴の臭いを完全除去する方法と予防策を総まとめ
続きを見る
こちらの記事で解説した通り、革靴の嫌な臭いを予防するのに大切なのは
これにつきます。
木製のシューキーパー(シューツリー)の中には
- 除湿
- 殺菌
- 防虫
- 防カビ
これらの効果を持つものがあります。
革靴の中の水分を吸収することで雑菌の繁殖を防ぎ、仮に菌が発生した場合もぶっ殺す。
そんなシューツリーを使うことで簡単に無臭状態をキープ。
足が臭いってマジでマイナスイメージしかないので、ぜひシューキーパーを使って予防してください。
シューキーパーを選ぶ7つのポイント
シューキーパーの重要性が理解できたところで、ここから選び方のポイントをご紹介します。
シューキーパー選びの6つのポイント
- 店舗
- 素材
- サイズ
- 構造
- カカト
- 加工
- つま先
1つずつ解説します。
ポイント① 店舗:試着・返品・交換できる店で買う
シューキーパー選びは難しいです。
メーカーによってサイズが大きく異なり、革靴と同じサイズのものを買ったのに入らない、なんてこともしばしばです。
なので、シューキーパーを買う場合は
- 試着
- 返品
- 交換
このいずれかができる店舗で購入するのが無難。
安いものならいいですけど、数千円のシューツリーを買うときとかね、特に注意が必要。
ちなみにamazonは多くの場合で返品・交換できるので、シューツリーの購入にもオススメできます。
ポイント② 素材:プラ製か木製か?
シューキーパーの素材は大きく分けて2種類です。
- プラスチック
- 木材
どちらも一長一短ありますが、ぼくのオススメは木製です。
プラスチック製シューキーパーの特徴
プラスチック製シューキーパーの特徴
- 安い
- 軽い
- 吸湿性はない
- 型崩れしやすい
プラスチック製の最大の特徴は安さと軽さです。
100円ショップでも売ってるくらい安い。お財布へのやさしさはピカイチです。
そして当然のことながら木製と比べてとにかく軽い!!持ち運びが楽すぎます。
一方でプラスチック製の最大の問題は型崩れしやすいことですね。
ほとんどのプラスチック製シューキーパーはこんな感じでカカト部分が小さい造りになってます。
長期にわたり1か所に極端な負荷がかかることで、型崩れを起こすことが多いです。
木製シューキーパーの特徴
木製シューキーパーは「シューツリー」と呼ばれることが多いです。
この記事でも、ここから以降はシューツリーと呼称します。
シューツリーの特徴
- 高い
- 重い
- 吸湿性に優れる
- 様々な形のものがある
価格的には高価です。重量もあり、その代わり吸湿性に優れています。
ちなみに、シューツリーに用いられることが多い木材は以下の3つです。
シューツリーに使われる主要な木材
- シダー
良い匂いがする。殺菌・防虫・防カビ効果がある。ただし耐久性は低めで割れやすい。比較的安価。 - ブナ
固くて丈夫。変形が少なく、長期間の使用に耐える。ただし重くて高価なものが多い。 - カエデ
固くて丈夫。肌触りがいい。ただし高価なものが多い。
ポイント③ サイズ:革靴に合わせる
革靴のサイズにあったものを選ばないと正しくシワが伸びません。
シューキーパーには必ずサイズ表記があるので、それに従って選んでください。
基本的にサイズ表記は靴と同じです。
日本 | 24.5 | 25.0 | 25.5 | 26.0 | 26.5 | 27.0 | 27.5 | 28.0 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
米(US) | 6.5 | 7.0 | 7.5 | 8.0 | 8.5 | 9.0 | 9.5 | 10.0 |
英(UK) | 6.0 | 6.5 | 7.0 | 7.5 | 8.0 | 8.5 | 9.0 | 9.5 |
欧(EU) | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 |
※ スマホの方、横スクロールしながらご覧ください。
同じサイズでもメーカーにより大きさが異なります。
こればかりは実際に使ってみないとわかりません。
なのでポイント①で解説したように試着・返品・交換ができる店舗での購入を勧めます。もしくは、口コミとかを参考にしてください。
ポイント④ 構造:5つの構造から選ぶ
シューツリーの構造には主に5つの種類があります。
シューツリーの構造5種
- 簡易スプリング式
- 目盛り固定式
- スプリング式
- ネジ式
- ヒンジ式
簡易スプリング式
画像引用元:楽天
簡易スプリング式の特徴
- 安価
- 比較的軽い
- 型崩れのリスクが大きい
100円ショップで売ってるシューツリーの多くがこのタイプ。
カカト部分が小さなボールのようになっており、かつ変な方向に力が加わるので、メインで使うのはオススメしません。
安さ以外に長所をあげるなら・・・「持ちやすい」ってところでしょうか。
バネが上にビヨーーーンってなるので、そこが持ち手になって靴磨きしやすい気がします。それ専用に使うならまぁ・・・ありかな。
目盛り固定式
メモリ固定式の特徴
- 安価
- サイズ調整できる
- 型崩れのリスクがある
1000円前後の「プラスチック製シューキーパーの中では高いヤツ」に多く採用されているタイプです。
こんな感じで目盛りがついてて、サイズを調整できるようになってます。
それをこんな感じでカチャってやって、革靴に固定します。
結構幅広いサイズに対応できるうえ、木製に比べると安価で軽い。
でもカカト部分が小さいものが多く、長期間にわたって使うと型崩れすると思います。
こちらもやはり、メインで使うのはオススメできない。
スプリング式
スプリング式の特徴
- 多くのメーカーが販売
- より多くの革靴にフィット
- ダブルチューブはよりしっかり伸びる
- シングルチューブは細身の靴にオススメ
こちらは木製のみに採用されてる構造です。
シューツリーの中で最も多くつくられてるのがこのタイプ。
カカト部分とつま先部分が金属製のチューブでつながっていて、その中に入っているばねで革靴を伸ばします。
革靴に対して縦方向の力が加わるため型崩れの心配が少ないです。
金属製チューブの本数により特徴が異なります。
- シングルチューブ
チューブが1本。構造的に細身に作ることができる - ダブルチューブ
チューブが2本。しっかり革靴にテンションをかけられるが、構造的に大きくなりがち
ネジ式
画像引用元:楽天
ネジ式の特徴
- 高価
- ネジでサイズを微調整できる
こちらも木製のみの構造。
スプリング式と似たような構造をしてますが、バネの代わりにネジで調整する仕組みになってます。
スプリング式に比べて、革靴に加わる力を微調整できます。
特に柔らかい革を使用した靴など、デリケートな革靴にはネジ式がオススメです。
ヒンジ式
画像引用元:studio.CBR
ヒンジ式の特徴
- 高価
- サイズ調整不可
- 特定の靴専用に作られている
カカト部分とつま先部分が蝶番のようなパーツでくっついているだけのタイプです。
「このサイズの、この靴」といった具合に、特定の靴のためだけにつくられたシューツリー。メーカー純正として売っています。
ぼくはまだこれが付いてる靴を買ったことはありません。買えるわけない。
たまに市販でもヒンジ式のシューツリーを見かけますが、サイズが合わない場合も調整ができないので、購入はオススメしません。
ポイント⑤ カカト:革靴に合わせる
一口にシューキーパー/シューツリーといってもカカトの大きさにこれだけの違いがあります。
形もこんなに違う。
大きすぎるカカトは履き口周りを広げてしまいます。
小さすぎるカカトは負荷が一極集中することで、カカト部分の型崩れの原因になります。
できれば購入前に一度革靴に入れてみて、ちょうどいいサイズ・形のものを選びたいです。
ポイント⑥ 加工:ニスか無垢か?
ここから先は基本的にシューツリー(木製シューキーパー)についてのみの話です。
シューツリーに使われる木材の加工状態は、大きく分けて下記の2通りに分かれます。
- 無垢材
- ニス加工材
無垢材
無垢材の特徴
- 安価
- 木材の香り
- 吸湿性に優れる
- メンテナンスが必要
木を削ってつくられた、そのままの状態です。
木材の良い匂いがします。その香りが防虫効果を持ってたりするので最高です。
また水分を吸いやすいので吸湿性に優れてます。つまりカビや臭いが発生しづらい。
ただし無垢材は使用に伴い徐々に黒ずんできます。
また、木材の匂いも徐々に弱くなってきます。
ちなみに黒ずみや匂いはヤスリがけすることで復活できます。
ニス加工材
ニス加工材の特徴
- 高価
- 高級感がある
- 木材の香りはなし
- 吸湿性は疑わしい
- メンテナンス不要で耐久性が高い
革靴メーカー純正など、高価なシューツリーは大体ニスで加工されてます。
着色されていることも多く、ニスによるスベスベ感も手伝ってかなりの高級感があります。
ニスでコーティングされてるため木材の香りはほぼしませんが、汚れに強く耐久性も増します。
ただし、無垢材に比べ吸湿性に劣ります。
その代わり、高級なニス加工材のシューツリーは
- つま先部分に穴が開いている
- ツリーの下側が大きくくりぬかれている
こういった加工がされ、通気性を確保するための工夫がなされています。
ポイント⑦ つま先:3つの種類から選ぶ
シューツリーのつま先の形状には大きく分けて3つの種類があります。
- 真っ二つタイプ
- 斜めに分断タイプ
- プレーンタイプ
真っ二つタイプ
真っ二つタイプの特徴
- 安価
- 細身
- シングルチューブに多い
- 甲が低い(カバーされてない)
つま先部分が真ん中でキレイに真っ二つにされてます。
つま先部分のサイズが小さくつくられていることが多く、その分甲が低い(甲の部分がカバーされてない)ものが多いです。
斜めに分断タイプ
斜めに分断タイプの特徴
- 左右の区別がある
- ダブルチューブに多い
- 甲部分がカバーされてるものが多い
つま先部分が真ん中から小指方向に向けて分断され、チューブ等でつながっているタイプです。
甲部分の高さがちゃんと考えて作られているものが多いです。
また、横方向にもスプリングが入っており、皺をしっかり伸ばしてくれます。
プレーンタイプ
画像引用元:楽天
プレーンタイプの特徴
- 特定の靴専用につくられている
「ポイント④ 構造」で紹介したヒンジ式と同様、特定の靴のためだけに作られたシューツリーで採用されています。
プレーンタイプも市販されていることがありますが、自分の革靴に合う可能性は低いので、購入はオススメしません。
初心者にオススメなシューキーパーの4つの条件
シューキーパーの選び方のポイントをここまで解説しましたが、
なので、特に初心者にオススメなシューキーパーの条件をまとめましたのでご覧ください。
初心者に最適なシューキーパーの4条件
- 木製
- スプリング式
- レッドシダーの無垢材
- 試着・返品・交換が可能な店で買える
簡単に解説します。
条件① 木製(シューツリー)
プラスチック製は安くていいんですが、型崩れしやすかったりと革靴の状態をキープするには難点が多いです。
逆に扱いが難しかったりするので、初心者は木製のシューツリーを選ぶのが無難。
とりあえず革靴のサイズに合ったシューツリーを入れておけば、大きなトラブルは防げます。
条件② スプリング式(ダブルチューブ)
価格と性能のバランスが最もよく、商品の幅も広いのでダブルチューブのスプリング式から選ぶことをオススメします。
革靴にしっかりとテンションをかけてくれるので、余分な深いシワが入るのをしっかり防いでくれます。
条件③ レッドシダーの無垢材
レッドシダーの無垢材は
- 吸湿性
- 殺菌性
- 防虫性
- 防カビ性
に優れるという非常に都合のいい性能を持ってます。
初心者にはぴったりです。
長く使ってると黒ずんだりしてきますが、その時は面倒なのは知ってますがヤスリで削ってください。
条件④ 試着・返品・交換が可能な店で買える
シューツリー選びは本当に難しいです。ピッタリ合うものを見つけるのは本当に至難の業。
特に初心者の頃はサイズ選びなどで失敗しがち。
- 試着
- 返品
- 交換
このいずれかができる店で購入することが最低限の条件と思った方が良いです。
小野のオススメを予算別に紹介
冒頭でも紹介しましたが、
-
【予算・価格帯別】オススメの初心者向けシューキーパーを厳選紹介
続きを見る
こちらの記事で今回ご紹介した条件に沿うシューキーパーを予算別に厳選して紹介してます。
上記の中から選べば絶対失敗しないので、ぜひ参考にしてください。
まとめ:シューキーパーは最高の相棒に
お気に入りの革靴を5年、10年と履き続けていくために、シューキーパーは欠かせません。完全にマストアイテムです。
今回ご紹介した選び方のポイントを押さえれば、皆さまの革靴をしっかり支えてくれるシューキーパーが見つかるはず。
自分の革靴にピッタリのシューキーパーは、それこそ相棒とも言えるかけがえのない存在になります。
あなたがそんなシューキーパーと出会えるよう祈っております。
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