ソール(靴底のこと)にまで目が行くようになったら、あなたは靴磨き沼に浸かる寸前です。おめでとうございます。
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革靴・靴磨きという趣味の沼性について考える
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ぼくも見事に靴磨き沼に浸かっているわけでして、当然様々なソールのお手入れを試してきました。
結果として
と、オーソドックスな形に落ち着きました。
今回はその、基本的なソールのお手入れについて紹介したいと思います。
革靴の寿命はソールの手入れが決める
まず、ソールの手入れの重要性を簡単にご説明します。
ソールの手入れが重要なのは、革靴の寿命がソールによって決まってしまうためです。
(「知ってるっつーの」という方は読み飛ばしていただいてOK)
「革靴は10年履ける」は本当。でもお手入れが必要
革靴を語るうえでよく言われるのが
といった話です。
これは一応本当です。
ただし手入れをすることが前提になってます。
具体的には「革靴の手入れと頻度まとめ」で紹介したようなお手入れが必要になってきます。
ソールを交換できる回数には限界がある
正しい手入れをしていれば、革はそうそう劣化しません。
定期的に靴磨きをすれば、アッパーはほとんど問題にならないはずです。
しかしソールだけは履くたびに絶対すり減っていきます。
これは革靴だろうがスニーカーだろうが一緒です。避けられません。
靴底に穴が開いたら履けませんよね。
スニーカーと比べて革靴はソールの交換が容易です。
「革靴はスニーカーより長持ち」とされる理由はここにあります。
しかし、いくら革靴でもソールを交換できる回数には限界があります。
ソールを交換できるのは多くて3~6回
グッドイヤーウェルト製法 | 3~6 回 |
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マッケイ製法 | 2~3 回 |
セメント製法 | 0~1 回 |
ソールを交換できる回数は、その靴の作り方によって異なります。スニーカーは基本的にセメント製法なので、ほぼソール交換ができません。
ソールの手入れで交換する頻度が少なくなる
ソールを交換できる回数に限界がある以上、アッパーをいくら手入れしても寿命は来ます。
そこで重要になるのがソールの手入れです。
手入れをしているだけでソール交換が必要になるまでの超減ります。
ソールを手入れする
→ ソールの交換頻度が減る
→ 革靴の寿命が超絶延びる
というわけで、ソールの手入れの有無が革靴の寿命に大きく影響すると考えています。
ソールの種類別 手入れ方法と頻度
ソールの素材には大きく分けて
- ラバーソール(ゴム製靴底)
- レザーソール(革製靴底)
この2つがあります。
それぞれ手入れの仕方が異なります。
ラバーソールはお手入れ簡単!
ラバーソールの手入れ方法
- 履いた日はブラッシング
- 汚れてきたら雑巾で水拭き
ラバーソールの手入れは超簡単です。
履いた日はブラッシング
家に帰ったら、豚毛や化繊のブラシでブラッシングしてください。
雨に濡れた場合は、乾いてからやればOKです。
汚れたら雑巾で水拭き
ラバーソールは頑丈なうえ、クリームも入りません。
ブラッシング以外の手入れは雑巾で拭くだけでOK。
頻度も、気が向いたらやるくらいで十分です。
レザーソールは定期的な手入れが必要
レザーソールの手入れ方法
- 履いた日はブラッシング
- 水分・油分の補給と繊維の引き締め
一方、レザーソールはラバーソールに比べてしっかりした手入れが必要です。
履いた日はブラッシング
ラバーソールと同様、家に帰ったら豚毛や化繊のブラシでブラッシングしてください。
雨に濡れた場合は、乾いてからやればOKです。
水分・油分の補給と繊維の引き締め
専用のオイルを使って水分と油分を補給し、革の繊維を引き締めます。
これを3~6か月に1度はやりましょう。
詳細なやり方はこの後ご紹介します。
レザーソールの手入れに必要なもの
それではレザーソールの手入れの仕方をご紹介します。
まずは用意すべきものから。
- オイル
- クリーナー
- 綿100%の布
- 汚れてもいい雑巾
- かっさ棒等の固いもの
1つずつ簡単に解説します。
オイル
結構いろんな商品があります。
どれでもOKですが、ぼくはM.MOWBRAYのソールモイスチャライザーを使っています。
オイルを自作して代用するには
できれば上で紹介したような専用の商品を買った方がいいと思います。
という場合は、一応下記で代用できると思います。
- お酢
- アルコール
- オリーブオイル
を1:1:8で混ぜる
アルコールを入れるのは殺菌効果などを期待してます。
無水アルコールがベストでしょうが、ウィスキーなど度数が高いものなら問題ないと思います。
ただし防腐剤も入ってませんし、保証しかねるので自己責任でお願いします。
クリーナー
ソールの汚れを落とすのに使います。
これも何でもいいです。
今回は王道、ステインリムーバーを使います。
オススメのクリーナーは以下の記事で細かくご紹介しています。
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最強の革靴クリーナーはどれ?利用シーン別のオススメを厳選紹介
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綿100%の布
いつもの布です。
余分なオイルを拭き上げるのに使います。
雑巾
ソールのお手入れをする前に拭き上げるために使います。
かっさ棒とうの固いもの
オイルを塗った後、ソールを引き締めるのに使います。
こういった道具があればベストです。
が、ぼくは靴クリームの瓶で代用してしまっています。
ほかにも水牛の角で作られた印鑑など、ある程度固くて尖り過ぎていないものなら何でもOKだと思います。
レザーソールの手入れ方法
レザーソールの手入れは以下の流れで行います。
レザーソールの手入れ方法
- 雑巾で拭く
- 汚れを落とす
- オイルを塗る
- ソールを引き締める
- 1日以上乾かして完成
手順① 雑巾で拭き上げる
靴底ですからね。
一度は拭いておきましょう。
お湯で濡らした雑巾を固く絞って拭き上げます。
お湯で濡らすことで汚れが落ちやすくなります。
ある程度の水分は必要ですが、多すぎるとカビの原因になるのでなるべく固く絞ってください。
手順② クリーナーで汚れを落とす
いつも通り、布にとって拭き上げます。
布を指に巻きつけ、少量を染み込ませてソールを拭いてください。
アッパーと違って、ゴシゴシやってOKです。
汚れがひどいようなら2~3回繰り返しましょう。
手順③ ソールにオイルを塗る
オイルを適量ソールに落とす
ソールモイスチャライザーを適量、ソールに落とします。
そしたら素手で塗り広げてください。
ペネトレイトブラシ等を使ってもよいです。
ちなみに、塗るのは地面に触れてる部分(赤く囲った部分)だけでOK。
3~5分休ませる
塗り終わったら、浸透させるために3~5分放置しましょう。
余分なオイルを拭き取る
休ませたら、余分なオイルを布で拭き取ってください。
大量のオイルが浸み込ませても、カビのリスクが増えるだけです。
手順④ 固いものでソールを引き締める
次に、何か固いものでソールを引き締めます。
ソールの革の繊維を押し込み、密度を上げて丈夫にするイメージです。
ぼくの場合は上述した通り靴クリームの瓶で代用。
いろいろ試した結果、こいつに落ち着きました。
これ。
Boot Blackのアーティストパレットです。
見てくださいこのフィット感。
手にしっくり来ます。
まるでソールの手入れするためにデザインされたかのようです。
で、瓶に布を巻きつけて、ソールを押し込みます。
グイっと力を入れて、ソール全体をゴリゴリやります。
手順⑤ 1日以上乾かして完了
あとは乾かせば完了です。
- 風通しの良い日陰
- ソールが空気に触れる
- 少なくとも丸1日は乾かす
上記を満たすように乾かせば完了です。
ぼくはこんな感じの状態で放置してます。
比較:ソールのお手入れでこんなに変わる
向かって左側(右足)がお手入れ前、右側(左足)がお手入れ後です。
アップで見てみましょう。
こっちが、お手入れ前。
で、こっちがお手入れ後。
今回はこの記事を書くためにやったので、手入れ前もそこまでひどくないです。
それでも、お手入れの前後でソールの潤い具合が全然違うことが見て取れるかと思います。
レザーソールの手入れで得られる2つの効果
ご紹介したとおり、ラバーソールに比べてレザーソールの手入れは少し手間がかかります。
そうして得られる効果は主に2つ。
- 長持ちする
- 返りがよくなる
効果① 長持ちする
アッパーと同様、レザーソールは革でできています。
したがって、全く手入れをしないと、どんどん乾燥していきます。
革は乾燥している時が最も弱く、ダメージが蓄積しやすい状態です。
そのためソールが乾燥しているとすり減りやすくなります。
ソールを手入れすることで潤った状態を保ちましょう。
それだけでソールが長持ちします。
効果② 返りが良くなる
革が乾燥すると、柔軟性が失われ固くなります。
これはアッパーもソールも同じです。
ソールの手入れをすることで柔らかくなり「返り」が良くなります。
ちなみに、返りがよくなるとつま先の削れも減るため、やはりソールが長持ちすることにつながります。
まとめ:ソールのお手入れをしっかりして、長く革靴を愛用しよう
せっかく買った革靴です。
なるべく長く、大切に履いていきたいですよね。
そのために大切なのがソールの保護。
ソールを定期的にメンテナンスしてあげることで、オールソールの回数を減らし、靴の寿命を延ばすことが可能です。
今回ご紹介したようなソールのお手入れをして、革靴を大切に履いていきましょう。
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