Webディレクターに必要なスキル・能力
- コミュニケーション力
- スケジュール管理能力
- 社内外の調整・交渉力
- 制作知識・マーケ知識
- 情報収集・理解・判断力
Webディレクターはとにかく仕事の幅が広く、様々なスキルが求められる職業です。
広範な仕事をカバーするために、求められる能力はめちゃくちゃたくさんあります。
でもその中でも最も重要となるのがこの5つのスキル。
ぼくはWebディレクターとしての経験を経て、今は上位職であるWebプロデューサーやプロダクトマネージャーとして働いています。
今回そうした経験も踏まえて、Webディレクターに必要な5つのスキルと、キャリアにおける各スキルの重要性を解説します。
Webディレクションとは「Web制作を円滑に進めること」
Webディレクターの主な仕事は言うまでもなく、Webディレクションです。
Webディレクションとは「売上目標の達成」などを目的としたWebサイト・Webサービスを構築し、依頼者と制作者(クリエイター)の間に立って制作・運用・改善の業務を円滑に進めることを言います。
業界や企業によって必要なスキルが変わる
Webディレクターの仕事が非常に広範囲にわたっていることは以前解説しました。
この記事でも触れた通り、Webディレクターの仕事範囲は業界や会社によって違います。そのため、必要なスキルも変わるんです。
例えば「デザインセンス」「システム設計力」「プログラミング」などが得意なWebディレクターもいます。
しかしこれらはあくまでオプション的なスキル。
Webディレクターなら誰もが身につけるべき、ベースとなる共通スキルもあります。
Webディレクターに必要な5つのスキル・能力とキャリアへの影響
今回は、すべてのWebディレクターに求められる5つの必須スキルについて解説します。
Webディレクターに必要なスキル・能力
- コミュニケーション力
- スケジュール管理能力
- 社内外の調整・交渉力
- 制作知識・マーケ知識
- 情報収集・理解・判断力
スキル① コミュニケーション力
- 最重要
- 企画提案に必要
- 危機管理にも役立つ
- 会話から情報を救い上げる
Webディレクターとして最も重要なのが「コミュニケーション力」です。
ただ注意したいのが、「おしゃべりがうまい」では意味が無いってこと。社会人経験の少ない方は特に勘違いしがちなので、注意してください。
ここで言うコミュニケーション力で重要となるのは「会話から情報をすくい上げること」と「相手に意図を正確に伝え納得してもらうこと」です。
クライアントからヒアリングし、何を求めているのか察する。チームメンバーとの会話から現状を把握しスケジュール管理に役立てる。
集めた情報を整理しクライアントや上長にプレゼンし、同意や承諾を得る。
このように、本人も気付いていないような感情・意図なんかを会話からすくい上げる必要があります。
そして、最終的には自分の気持ちを正確に相手に伝え、同意してもらわなければなりません。
最近コミュニケーション力が高度化している
最近はコロナウイルスの感染拡大もあって、リモートワークが推進されてますね。
Webディレクターが働くIT業界では特にそれが顕著です。
チャットでのテキストコミュニケーションやビデオ会議など、直接顔を合わせずに仕事を進める機会が本当に増えました。
こういった環境において、Webディレクターに求められるコミュニケーション力は以前に増して高度化しています。
コミュニケーション力を高めるとマネージャーになれる
コミュニケーション力が高いと、チームやメンバーの管理も得意になっていきます。
そうした先にあるのは、「マネージャー」として管理職へ出世する未来。
より上流過程で仕事をしたいと思っているなら、コミュニケーション力を鍛えてマネジメントもできるようになりましょう。
スキル② スケジュール管理能力
- 評価に直結
- 常に優先順位を意識
- いかに危機を察知し対処するか
仕事では納期が非常に重要。
どれだけ素晴らしいWebサイトでも、つくるのに10年かかるなら無価値です。
Webサイトの制作に入ると問題がたくさん起きます(ツラい)。
さらにWeb制作は多くの人が関わるので、スケジュール管理が難しいです。
しかも人によっては、自分が抱えた問題点を隠しちゃうような人もいたりします。
そういった隠れた問題点も含めて、危機を察知し、どう対処していくかがWebディレクターとしての手腕が問われるポイントです。
スケジュール管理能力を高めるとより大きな仕事を任せてもらえる
スケジュール管理能力が高いと、失敗が許されないような、より大きい仕事を任せてもらえるようになります。
大きい仕事が楽しいとは限らないですけど、大きい仕事ほど関わるメンバーも増え、できることも多くなるのでワクワクしますよ。
そこで収めた成功は給料アップにもつながりやすいです。
スキル③ 社内外の調整・交渉力
- 必要なものを集める力
- 働きやすい環境づくりにも役立つ
チームに足りなくなったものを集めてくるために必要なスキルです。
人手が足りないなら社内で交渉してメンバーを拡充してもらう。お金が足りなければ上長やクライアントと交渉し予算を獲得する。時間が足りなければ納期を延ばしてもらう。
こういった仕事をWebディレクターがしっかりやっていれば、チームメンバーは快適に働くことができます。
社内外の調整・交渉力が高いとキャリアアップにつながる
社内外の調整・交渉はWebプロデューサーが担うケースも多い仕事です。
つまり、このスキルが充実しているとWebプロデューサーへのキャリアアップにつながりやすいと言えます。
スキル④ 制作知識・マーケ知識
- 最低限の知識は必要
- 成果につながるWeb制作
- 信頼関係をつくるうえでも重要
Webディレクターはデザインやプログラミングをすべて理解する必要はありません。
でも最低限の知識が無いと、良いWebサイトを作るのはもちろん、チームメンバーやクライアントとの信頼関係を構築するのも難しくなります。
また、Webサイト・Webサービスはつくって終わりではありません。必ず「つくる目的」があり、それを達成しないと意味が無いんです。
そのためにも、SEOを中心とした最低限のマーケ知識は必要です。
この辺は「マーケター出身」「デザイナー出身」「エンジニア出身」のWebディレクターが得意な領域ですね。
制作知識・マーケ知識が高いと新規事業に挑戦できる
制作知識・マーケ知識を豊富に持っているWebディレクターには、いわゆる「0→1」の仕事を任せやすくなります。
新しく事業をつくり、拡大させていく「新規事業」は成長に最も役立つ経験になります。
このスキルを伸ばしてチャンスをつかみましょう。
スキル⑤ 情報収集・理解・判断力
- アンテナを高く保つ
- 最終的な意思決定に必要
- スキル・キャリアアップにも重要
クライアントや、自分が担当する事業の業界知識を素早く集め、理解する能力はWebディレクターには必須と言っていい。
またWeb制作において、必要なものをすべて0からつくるケースはほぼありません。既存の外部ツールを使って必要な機能を揃えていくことがほとんどです。
そのため外部ツールに関する情報を集め、理解する力も必要になります。
そしてWeb制作では「やりたいこと」は無限に出てきます。トラブルも頻発する。
そんな中で物事に優先順位を付け、求めるクオリティとリリース時期とのバランスを取ることが大切です。
そのために求められるのが判断力(=決断力)。
情報収集・理解・判断力が高いとスキルやキャリアが上がりやすい
Web業界は進化が著しく早いので、それについていくための情報収集は必須です。
自分のスキルアップ・キャリアアップのためにも、情報を常に集め、それを理解する力はWebディレクターにとっては非常に重要。
ちなみに情報は海外も含めて調べるので、英語ができると有利です
まとめ:Webディレクターには5つの必須スキルがある
Webディレクターに必要なスキル・能力
- コミュニケーション力
- スケジュール管理能力
- 社内外の調整・交渉力
- 制作知識・マーケ知識
- 情報収集・理解・判断力
Webディレクターには最低でもこの5つの能力が求められます。
自分が得意なスキル、苦手なスキルを意識して訓練することが、Webディレクターとしての成長には欠かせません。
そして他にも身につけると有利なスキルはたくさんあります。
自分がどんなWebディレクターになりたいかを考え、必要なスキルをどんどん身につけ、伸ばしていきましょう。